2007年に刊行され、「この本のおかげで部屋が片づいた!」という読者からの熱い支持を得て、ベストセラーとなった『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術』。18年の時を経て、令和版に加筆・修正し、ふりがなを付けた〈新装版〉が発売されました! それを記念して、著者の池田暁子さんに、ヒットの理由、新装版への思い、現在の片づけ事情などをうかがいました。

『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術〈新装版〉』第1回試し読みはこちらから
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片づけの苦手な人が書いた片づけ本

――今回の新刊は、2007年に刊行された『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術』の新装版ですが、18年前に出たオリジナル版は、26刷15万部超えのヒット作となりました。この本が多くの読者に愛された理由はどこにあると思いますか?

 「片づけの苦手な人が書いた片づけ本」だったからだと思います。私は、自分自身が苦しんだ体験を描いただけなのですが、同じように苦しんでいる方が他にもたくさんいらっしゃったことが、本にして発表してはじめてわかりました。「私もです!」「共感しました!」というご感想をいただいて、「私だけじゃなかったんだ!」と、ものすごくホッとしました。

 この本は、ハウツー本っぽくまとめてはありますが、作っている段階では、本当にハウツー本として役立てていただけるとは思っていませんでした。

 「おかげで片づきました!」というお声をたくさんいただいて、それまでの、「片づけの得意な人が書いた片づけ本」ではカバーできてなかった何かが載ってる本になっていた、ということがわかりました。

 今思えば、「苦手な人目線」で書かれているのも、よかったのかもしれません。片づけが得意な人は、自分が無意識に、当たり前にできていることをわざわざ本に書いたりはなさらないと思うので。

 たとえば「部屋のマップを作って、ものをエリア別に置く」なんて、得意な人から見たら「そ、そこからですか!!!???」ってビックリされるかもしれません。

――今回の令和版で、オリジナル版に修正をくわえる際、「この18年間で世の中変わったな~」と感じることはありましたか?

 「いろんな画面が薄くなった!」ということを一番思いました。令和のお子さんが「これは何???」と悩まないように、ブラウン管テレビや二つ折りのガラケーなどを、今風の薄い板状に描き直しました。

――逆に、当時も今も変わらないな、と思ったことは?

 インターネットが発達して、スマホやパソコンの性能も上がって、とても便利になりましたが、いまだに、私の身の回りにはいろんな道具や紙類が溢れています。

 そして、生活や仕事の環境が変わるたびに、この本の「5つのステップ」の中から「ステップ1:基地を作る」を、繰り返しやり直しています。

 「いちど整えたらそれでずっと行けたらいいのに」とも思いますが、なんだかもう時代の変化が凄すぎて、新しく必要になったものを入手して、今はもう使ってないものを外して、ということをずーっと繰り返しています……。

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