何度でも食べたい心に残る草餅

◆志゙満ん草餅

 向島にある「志゙満ん草餅」。明治2年創業の和菓子屋さんで、もともとは隅田川の船着き場にあった茶店で、浅草から向島に渡るお客さんに草餅を販売していました。

 草餅は「あん入り」と「あんなし」の2種類。あん入りは、小豆の風味とよもぎの香りがなんとも心地良く、舌触りの良いこし餡と餅生地の一体感が素晴らスィーツ!

 あんなしは、真ん中のくぼみに白蜜ときな粉を入れて食べるのですが、草餅との相性が抜群に良い。十数年前に初めて食べたときは、なんて美味しい食べ物があるのだろうと感動したことをよく覚えています。

 ちなみに、くぼみの理由は当時乗船するお客さんが食べるときに、白蜜ときな粉が溢れないための工夫から。歴史が詰まった語り継ぎたい草餅です。

向島  志゙満ん草餅

所在地 東京都墨田区堤通1-5-9
電話番号 03-3611-6831
https://jimankusamoti.com/

スイーツなかの

東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。老舗からコンビニまで多ジャンルの和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識と情報で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」「スクール革命」など多数のテレビ番組に出演。西武渋谷店では自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催、行政と取り組んだ監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動中。
Instagram @yorosweets
X(Twitter) @yorosweets

Column

スイーツなかのの「よろスィーツ月報」

一万種類以上ものスイーツを食べ歩いた実績を誇り、今も日々その数を更新中のスイーツ芸人のスイーツなかのさんが、実際に食べておいしかった今いちおしの旬なスイーツを自信を持ってお届け!

2025.03.25(火)
文=スイーツなかの
撮影=深野未季