由美 フェス後のバックステージだったよね。「どうでした?」って聞いたら、すごく軽いタッチで「あー、よかったよー」って。

亜美 しかもマッサージを受けてる状態(笑)。なによ、その不真面目な褒め方はって。だからあれはノーカウントです。

――民生さんとのこれまでを振りかえって、面白かった出来事というとどんなことですか?

亜美 レコーディング合宿で「ボンバーマン」をやったことかな。気がついたら、みんなすごく強くなってた。しょうもな(笑)。

由美 親戚のおじさんだから許すけど、おなかの肉をつまんできたことがあったでしょう? 力を抜いてたら、「おーい」って。そんなところをつまむんじゃないわよ(笑)。レコーディングのとき、パンストをかぶりながら歌ったこともあったよね。

――リップノイズをカットする機材にストッキングの生地が使われていて、だったらかぶっても一緒じゃんって考えたんですっけ?

由美 最後は歌わないスタッフさんまで、なぜかかぶってましたから。

亜美 男性のエンジニアさんは足がきれいだという理由でパンストを穿いて、「本当だ、すごいきれい!」ってみんなが言う、そういうレコーディングをしました(笑)。

――民生さんとの仕事で最新のものは、2023年の『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』の主題歌「SweetSweet」ですよね?

亜美 あのときはまず私たちに主題歌のお話が来て、それなら民生さんとやりたいなと思って相談したんだよね。

由美 聞いたら、ユニコーンのレコーディング中でめちゃめちゃ忙しい時期だったんですけど、シルバニアの人形をそばに置きながら必死で生み出してくれたみたいです。

――アルバム『SPIKE』に収録された「スイスイ」「スーイスーイ」に連なる曲だと思って、グッと来るものがありましたけど。

亜美 私もチラッと思いました。

由美 でも民生さんは絶対忘れてると思うよ。

亜美 覚えてないかー。そうだよね。いまわかりました、偶然だったみたいです(笑)。

2024.10.16(水)
文=門間雄介