ふんわり系スタイルとウェットスタイルの違い
すでに定番化したふんわり系アレンジですが、依然として人気です。バランスよく見えやすく、アレンジの難易度が低いからこそ多くの人に取り入れられているので、今後も普遍的に支持されることでしょう。ヘアアレンジ初心者はぜひ挑戦してみてほしいスタイルです。
一方で、近年流行中の「ウェットスタイルのまとめ髪」は従来のふんわり系スタイルとは対照的に、ピチッとタイトな印象にしているのが最大の特徴です。
このニュアンスをステキに取り入れたいけれど、ウェットスタイルでは、先述した「トップをつまんで三角にする」テクニックが使えないのでは? と感じている方も多いはず。
実は、ウェットスタイルの最重要ポイントは、「コームでとかす」ことです。髪にしっかり目にヘアオイルをつけた後に、一度コームで髪の表面を整えた状態からアレンジを始めると、雰囲気が出しやすくなります。
そして「トップをつまんで三角」は、控えめにやっても充分効果があります。顔周りはピチッと髪の表面を整えることを意識しつつ、トップはつまんで引き上げると、バランスのよいヘアアレンジになります。
その際に、従来のふんわり系アレンジのときよりもトップから引き出す毛束を減らし、引き出し具合を控えめにするのがコツです。
また、「直毛じゃないとウェットスタイルはできない」ということでもありません。元々ウェーブがある方でも「コームでとかした髪の表面」が整って見えていれば、ウェーブ具合が残っても、雰囲気よく仕上がります。
個人的には、むしろピチッとし過ぎないようにすることを意識した方が、ウェットスタイルを上手に取り入れられると思います。
ヘアアレンジは、覚えればずっと使える
まとめ髪やヘアアレンジはやり方を一度覚えておけば、今後もずっと使うことができます。
流行のスタイルも我々美容師からすれば、「昔からあるスタイルの応用、派生版」として見えています。トレンドは少しずつ変化しますが、テイストが変わっていくだけで、大事なポイントはほとんど変わっていません。
「慣れ」には時間をかける必要がありますが、苦手意識がある方も、身に付けば一生、です。ぜひ、諦めずにチャレンジしてみてください。
2024.09.22(日)
文・イラスト=操作イトウ