IT時代にぴったりな、PC連動型ノートにも注目

 アイデアを膨らませたり考えをまとめる時にはノートに書く。会議の議事録などデータとしてあれば充分な場合はIT技術に頼る。そんな風にアナログとデジタルの使い分けをすることが、今どきの文房具との付き合い方のようです。

「コクヨからは2011年に、専用アプリを起動したスマホでノートを撮影すると、自動で傾きやゆがみを補正してデータ化される『キャミアップ』という商品を発売しました」(伊藤さん)

左:「キャミアップ」(B5サイズ453円)の表紙。この黒い色がポイントです。
右:黒色がフレームとなり、写真がゆがんでいても補正され、文字認識ができるような設計に。
どこから見ても鉛筆そのものの「鉛筆シャープ」(194円)。芯の太さは「0.9mm」と「1.3mm」、これが最も芯が折れにくい太さなのだとか。

 ノートの「書き心地」はもちろん大切ですが、筆記用具市場もさまざまな動きを見せています。ボールペンひとつをみても、インクの種類やペン先の形状によって書き心地はさまざま。また、一世を風靡した「消せるボールペン」の登場や、温故知新で見直されつつある万年筆など、「書く」文房具の話題のアイテムは少なくありません。

「実はコクヨには『鉛筆の書き心地』を再現したシャープペンシル、その名も『鉛筆シャープ』という商品があるんですよ」とのこと。鉛筆といえば小学生の頃に漢字の書き取り練習で、ノートを真っ黒にした経験がある人も多いはず。まるで鉛筆のような芯の太さ、硬さ、滑らかな筆運び……懐かしい「あの頃」を思い出させる書き心地を再現したのだそう。最初は小学生向けに開発した商品でしたが、発売してみたら大人からの支持が驚くほど多かったといいます。シャープペンシルの細い芯では固すぎるという人はもちろん、「小学生の頃のように、自由な気分でペンを走らせたい!」、そんな大人の要望にもこたえてくれそうです。

コクヨS&T
URL http://www.kokuyo-st.co.jp/

2014.04.15(火)
文=鈴木糸子
撮影=中井菜央