この記事の連載
- 飛田和緒さんレシピ #1
- 飛田和緒さんレシピ #2
- 飛田和緒さんインタビュー
雑誌や単行本、テレビなどで、簡単でおいしくできる家庭料理のレシピを提案し続けている料理家の飛田和緒さん。家族のために、訪れてくる友人たちのために、と日々もまた、本作りをするときと同じように、気づけばいつも台所に立ち、誰かのためにごはん作りをしているそう。
新刊『台所の相談室』では全国から寄せられた料理の“お悩み”に答えていますが、ここでは特別にCREA WEB編集部からのご相談にも答えてもらいました。新生活を始めた方にもおすすめのコツが満載です!
まずは、家族全員が大好きで、リクエストも多い鶏の唐揚げをどうぞ。
【相談】冷めてもおいしい唐揚げを作りたいんです!
――子どもたちからのリクエストが多く、唐揚げをよく揚げています。揚げたてはおいしいのですが、冷めるとサクサクじゃなくなってしまうんです。冷めてもおいしい唐揚げのコツを教えてほしいです!
本にも書いていますが、揚げ物はとにかく何度も揚げて慣れることが一番です。から揚げの場合は、いくつかポイントがありますので、そこをていねいにすれば、おいしくできるはずです。頑張って!
<おいしさのコツその1>
鶏肉の水けを両面しっかりペーパータオルでふく
鶏肉にはくさみの原因となるドリップがついているので、キッチンペーパーでしっかりと拭きとりましょう。
<おいしさのコツその2>
余分な脂や筋をていねいに取り除く
どんな本にも「鶏肉の余分な脂や筋を除く」と書いてあるでしょう? これをおざなりにしていませんか。肉をよく見て筋や黄色っぽい脂身、はみ出した部分をカットしていきましょう。
もったいないって思わないで! 切り取った脂や筋はお茶パックに入れて沸騰したお湯に入れて煮るととってもおいしいスープができます。処理したものも無駄にせず、おいしく活用!
<おいしさのコツその3>
ポリ袋に入れて味をなじませる
鶏肉はひと口大に切って食品用のポリ袋に入れ、そこに調味料をどんどん入れてもみ込みます。
なじんだら、冷蔵庫に20分ほど入れておきましょう。
<おいしさのコツその4>
お弁当なら片栗粉と薄力粉を半々使いにする!
揚げ衣は片栗粉だとカリッと、薄力粉だとふわっとします。
片栗粉と薄力粉を半々にすることでサクッと感が持続します。片栗粉は竜田揚げのようにサクッとするけれど、時間が経つと油っぽくなりがち。薄力粉だけだと最初のサクッと感があまりありません。両方合わせて使うことで、揚げたてはカリッとして、冷めてもフワッと軽い衣になります。
また、薄力粉に水を加えた、ドロッとした衣も、フライドチキンみたいにザクザクした食感になります。
2024.04.24(水)
文=赤澤かおり
撮影=榎本麻美