この記事の連載

◆Great Barrier Reef
グレート・バリア・リーフ

 全長2,300キロメートル以上、日本の本州がすっぽり入るという桁違いのスケールを見せる世界最大の珊瑚礁地帯、グレート・バリア・リーフ。

 1500種を超える魚類、約240種もの鳥類、約400種のサンゴなど生態系は実に多様。900以上の島々の中には、高級リゾートなども揃うハミルトン島や自然保護のため入島者数制限を徹底している無人島ヒンチンブルック島などがあり、壮大な海洋景観とアクティビティを満喫させてくれる。

◆Purnululu National Park
パヌルル国立公園

 1980年代まで先住民とわずかな冒険家以外は存在すら知らなかったというオーストラリア最後の秘境、パヌルル国立公園。中でも最も有名なのがバングル・バングル山脈の南側に連なる巨岩群だ。

 山脈から流出し堆積した砂岩が隆起し、2000万年以上も雨風に侵食されてできたもので、丸みを帯びた縞模様の峰が蜂の巣のように見えることから「ビーハイブ」と呼ばれる。気の遠くなるような年月が生み出した光景は圧巻の一言に尽きる。

◆Shark Bay
シャーク・ベイ

 オーストラリア最西端のインド洋沿岸に位置し、世界最大級かつ最も多様な海草藻場をはじめ、数多くの固有の自然を有しているシャーク・ベイ。最も注目すべきは地球上で最古の生命体の一つ、ストロマトライトだ。

 およそ35億年前に誕生し、地球で初めて光合成を行い、酸素を作り出したとされる古生物で、浅瀬に群生する様子をシュノーケリングしながら眺めることができる。ジュゴンの一大生息地としても知られている。

◆Ningaloo Coast
ニンガルー・コースト

 海洋生物の宝庫であるニンガルー海洋公園と、砂漠地帯に多種多様な野生動植物が生息するケープ・レンジ国立公園からなり、海と大地両方のダイナミズムが体感できる海洋地域。

 ニンガルー海洋公園には歩いていける珊瑚礁(ニンガルー・リーフ)が300キロメートルも続き、青く透き通る海に300~500匹のジンベエザメが毎年集まってくる。ケープ・レンジ国立公園ではネイチャーウォークやバードウォッチングなども楽しむことができる。

◆Heard and McDonald Islands
ハード島とマクドナルド諸島

 ハード島とマクドナルド諸島は、オーストラリアと南アフリカのほぼ中間、南極大陸から約1700キロメートルに位置する島々。

 亜南極海域に属するハード島は約80%が厚い氷河に覆われているうえ、強風、豪雨、豪雪という過酷な環境にあることから、外来種と人間の侵入が妨げられてきた。そのため独自の環境が保存され、生物学上貴重な生態系を維持している。今なおマグマが活発に活動する活火山島であり、一般人の上陸は禁止されている。

オーストラリア政府観光局

https://www.australia.com/

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Column

CREA Traveller

文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。

2024.04.15(月)
文=張替裕子
写真=志水 隆、橋本 篤
協力=オーストラリア政府観光局

CREA Traveller 2024 vol.2
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

Dreaming of Australiaオーストラリアが教えてくれたこと

CREA Traveller 2024 vol.2

Dreaming of Australiaオーストラリアが教えてくれたこと

定価1,500円(税込)

「CREA Traveller」2024 vol.2の特集は、「オーストラリア特集」。