3月17日、超体験NHKフェス「烏は主を選ばない」スペシャルトークショーが開催されました。会場には私もこっそりお邪魔させて頂いていたのですが、声優の皆さんがどういったお考えでこの作品に向き合ってくれていたのかが分かってニコニコしてしまった一方、デスゲームの悪役一行みたいなノリの長束一派のビデオレターにはついゲラゲラ声を上げて笑ってしまいました……!

 オープニング曲はスリーピースバンドのSaucy Dogさんに『poi』を書き下ろして頂いたことが以前より発表されていましたが、このイベントでは、今まで内緒にされていたエンディングテーマが志方あきこさんの『とこしえ』であることも発表となりました!

 2つの曲は、原作を読んだ上で書き下ろして頂いたものでして、あまりに贅沢なお話に未だに現実感がありません。Saucy Dogの皆さん、志方あきこさん、本当にありがとうございます! 『poi』も『とこしえ』もまだ一部分しか聴けていないのですが、そのちょっとだけでもすごくわくわくさせられたので、「早くフルで聴きたいな~!」と非常に楽しみにしております。

 会場では第1話部分が上映されましたし、先月の「オール讀物」(2024年3・4月合併号)では声優さん達との座談会で裏話をお話ししているのでとっくにご存じの方もいらっしゃるかと思うのですが、アニメ版『烏は主を選ばない』には、『烏に単は似合わない』の内容もガッツリ組み込まれております。

 こんな構成になった次第について――話がめっちゃ長くなって申し訳ないのですが――ちょっとだけ説明をさせて頂ければ幸いです。

八咫烏シリーズ誕生の裏側

 もともと八咫烏シリーズは、第1部5巻の『玉依姫』のプロトタイプを、高校時代の私が新人賞に応募したことから始まりました。『玉依姫』に出て来た神の使いで、人間の姿にもなれる八咫烏の一族をスピンオフとしてリベンジしよう、と思い立って、八咫烏の一族が支配する山内のイメージを練り上げていったわけです。

2024.04.08(月)