この記事の連載
- 「界 鬼怒川」【前篇】
- 「界 鬼怒川」【後篇】
桜並木を望む大浴場で雅な湯浴みを満喫
古くから「傷は川治、やけどは滝(鬼怒川)」とうたわれた名湯、鬼怒川温泉。かつては日光の寺社領であったため、日光詣帰りの諸大名や僧侶のみが浸かることができたといいます。泉質はアルカリ性単純温泉で体に優しく、長湯をしても疲れず、何度でも繰り返し入りたくなる湯。存分に楽しみましょう。
大浴場は、窓を大きく取った開放的な内湯、その奥に露天風呂を併設したゆとりのあるつくり。春には桜並木の“花見風呂”が楽しめます。新緑のまばゆさ、紅葉の雅、雪の静謐も味わい深く、その色を映す湯の温かさが心身の疲れを溶きほぐしてくれます。
開放感あふれる露天風呂は満天の星空が見事。混雑状況をスマホで確認できたり、深夜1時まで利用できるのもうれしいところです。じっくり温泉に浸かったあとは、湯上り処で水分を補給しながら体を休めましょう。
2024.04.03(水)
文=伊藤由起
写真=志水 隆