この記事の連載
「リゾナーレトマム」【前篇】
「リゾナーレトマム」【後篇】
![ファームエリアでは30頭ほどの乳牛がのんびりと草を食んでいる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/8/1280wm/img_787a77c1ac0772660a5157d19f3b9ace196399.jpg)
冬はパウダースノーを求めて国内外のスキーヤーやスノーボーダーで賑わい、春・夏・秋も、雲海の絶景や北海道のならではの美食が多くのツーリストを引き付ける「星野リゾート リゾナーレトマム」。
前篇では、広大なファームエリアを活かしたアクティビティや、北海道の短い秋を味わい尽くすディナーをご紹介します。
![個体によって味が違う牛乳の飲み比べもできるアクティビティ「モーモー学校」。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/0/1280wm/img_4081309e891e9ed857b0be0a47a1781479489.jpg)
トマムの原風景とおいしい農産物が旅を豊かに彩る
農業から生まれる美しい景観は、旅する人に癒しを与え、そこで生産される農産物は旅を豊かにする――そうした考えから生まれたのが、星野リゾートの農業プロジェクト「ファーム星野」です。
「リゾナーレトマム」を含む「星野リゾート トマム」のあるエリアは、リゾート開発される以前は約700頭の牛が飼われ、農業が営まれていたのだとか。「ファーム星野」では、このエリアを当時の美しい原風景に戻していく計画が進行中です。
![放牧でのびのび育つ牛は、おいしい牛乳を出すと言われる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/b/1280wm/img_8b1322ef3b8b7ec71194384ee6c3aed6162303.jpg)
2017年にゴルフ場だった約100ヘクタールの敷地を「ファームエリア」と名付け、土壌調査の後、開墾。牧草を植え、牛や羊、山羊、馬の放牧をスタートしました。2018年には、乳用牛のホルスタイン5頭の飼育を開始し、そのミルクからノンホモジナイズ・低温殺菌製法の「トマム牛乳」を生産。牛の数は、現在では約30頭になっています。
ファームエリアで開催されるアクティビティ「モーモー学校」では、牛の個体によって味が異なる「トマム牛乳」の飲み比べを楽しんだり、牛の世話をしているガイドとともに、“牛追い”を体験したり。牛の大きさや息遣い、地を踏む音を間近に感じながら、牛の個性や習性、牛乳の生産などを学ぶことができます。
牛の糞尿が肥料となり、牧草が育ち、それを食べた牛たちがおいしい牛乳を出す。リゾートに滞在し、牛乳や乳製品を食べることで、人間も自然の循環の一部だと感じられる。そんな気付きも、ファームの魅力です。(「モーモー学校」は、2023年10月31日までの土・日・月曜開催)
![紙芝居方式で酪農から牛乳生産までを楽しく学べる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/b/1280wm/img_fb568d0b1e48a3be5aaa010b057eff08122656.jpg)
![生後1ヶ月ほどのホルスタインの子牛。つぶらな瞳がかわいい!](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/e/1280wm/img_8e05bac0d4709853d9f3398991f8c734211742.jpg)
![ファーム内には木陰のハンモックで本物の羊を数えながらお昼寝できるスポットも。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/5/1280wm/img_159047ce63384703d8ed0eb2fc94f184225622.jpg)
2023.10.11(水)
文=伊藤由起
撮影=志水 隆