めくるめくお酢の世界にハマる蔵見学と試飲を体験
![今年で130周年を迎えた富士酢で有名な醸造元。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/d/1280wm/img_7d5794c51cf7f34e78bce9caf733ddc8224885.jpg)
飯尾醸造があるのは、天橋立から車で15分ほどの栗田湾に面した海辺の町。酒蔵で仕込んだ酒はこの酢蔵に運ばれ、発酵だけで約100日間、その後250日ほどかけて熟成します。米づくりから出荷まで、最低でも2年という時間と手間をかけることで、米のおいしさが感じられるまろやかなお酢を生み出しています。
![昔ながらの「静置発酵」と呼ばれる製法で、タンクで約100日間発酵させる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/9/1280wm/img_39d6e6e077e2a2429d8a155f2533111f123614.jpg)
事前に予約すれば、蔵人の案内付きでお酢蔵の見学も可能。発酵中のお酢の優しい香りに包まれながら、見学ができるのも貴重な体験です。また、タンクにはお客さんからの感謝の言葉などをプリントした紙が貼り出されていて、蔵人たちはこれを励みに誠実な酢づくりを行っているそう。
![一般的な米酢に比べて、使用する米の量が格段に多い。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/b/1280wm/img_cbe595cdf032e00b362b4209d790c8d0107899.jpg)
看板商品の「純米富士酢」は、酢1リットルにつき200グラムの米を使用。これはJASが定めた米酢の基準値の5倍の量にあたります。これだけでも驚きですが、「富士酢プレミアム」はさらに多い8倍もの米を使い、米の旨味が濃いお酢に仕上げています。
![お酢の試飲は驚きの連続。お酢の概念が変わる体験ができる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/8/1280wm/img_e8c0721f628ceb6b746c5115fabeb6e8126079.jpg)
蔵見学の最後には、飯尾醸造で製造している主力なお酢が試飲できるのも醍醐味。定番の米酢のほか、ミシュラン星付きの高級寿司店も愛用する赤酢をブレンドした「手巻きすし酢」や、粉山椒付きのぽん酢「しゃぶしゃぶに夢中」、ピクルス用の「ピクル酢」など、ネーミングも楽しい個性派のお酢に出会えます。
![左から、「富士酢プレミアム」900ml 2,592円、「純米富士酢」900ml 1,296円、「紅芋酢」500ml 2,592円。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/a/1280wm/img_caab1a867c211519f1b2a822eef12866101368.jpg)
![売店では定価の1割引きで商品が購入できる(一部商品を除く)。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/9/1280wm/img_29a46c4fa9a978aaa47055ac327ce6e5168256.jpg)
蔵に併設された売店には、自社製品のほか、5代目が厳選した調味料など選りすぐりの品をラインナップ。基本の「純米富士酢」や「富士酢プレミアム」をはじめ、飯尾醸造で働く全スタッフが毎朝飲んでいるという「紅芋酢」も見逃せない一品です。
飯尾醸造
所在地 京都府宮津市小田宿野373
電話番号 0772-25-0015
営業時間 9:00~12:00、13:00~17:00
※蔵見学は9:00~11:00、13:15~16:00
定休日 土・日曜・祝日
https://www.iio-jozo.co.jp/
2023.08.12(土)
取材・文=田辺千菊(Choki!)
撮影=志水 隆