その後、ウエディングドレスのクラウディアさんからもお声が掛かって。ここでもヒョウ柄のドレスを提案したら始めは難色を示されたんですけど、結果的にそれが断トツで一番売れましたね。

ケンちゃんに言われて建てた「パンスト御殿」

――2005年に青山にご自宅を建てられて「パンスト御殿」と話題になりました。

神田 29歳のときですね。(美川)ケンちゃんに言われたんですよ。独身だったし、全く建てる気なんてサラッサラなかったんだけど、ケンちゃんに「あんた、家建てなさい」ってアドバイスされました。「マンションの家賃をずっと払ってるのももったいないし、こんなジャラジャラジャラジャラお金使わないで(笑)、若いうちに土地を買って家を建てなさい」って。ケンちゃんに言われたから、分かった、そうするねってことで。

――ところで結婚について。23歳でご主人様と出会い、31歳で婚約されて32歳で結婚されました。当時、プロポーズが50回あったと聞いています。

神田 もっとあったかもしれない。100回くらいあったかもしれないけど、私、プロポーズされても気づかないときがあって。「僕の命をあげるね」って言われて、ワーイ!くれるんだって(笑)。「一生君に時間を捧げます」みたいなのも、やったー!働いてー。ワーイワーイみたいな(笑)。

――ご主人様とは、お友達期間が長かったと伺いました。

神田 灯台下暗しというか。呼び出せば来るし、便利屋くん?じゃないけど(笑)。私は過去に婚約破棄をしたこともあって、彼はその様子もずーっとずーっと見ているし、私に結婚願望がないことも全部わかっていたんです。

今だから話せる「1度婚約を破棄したワケ」

――お付き合いされる前から、ずっと結婚願望がなかった?

 

神田 全くなかったです。過去に違う人にプロポーズされたときも、プロポーズされて嬉しいって思ったことが1回もないんですよ。とうとうプロポーズされちゃったかって、悪魔のささやきにしか聞こえない。だって、独身で自由気ままにやって幸せだし、ストッキングもバンバン売れるし、デザインしてても楽しいし。結婚したら今の状況より幸せでいられなくなるというマイナスイメージしかなかったですね。

2023.07.27(木)
文=松永 怜