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プライベートは……甘え切っていると思います(笑)

――八村さんはメンバーの中では年齢的にちょうど真ん中ですよね。いわゆる中間管理職的なポジションを担うんですか?

 まさに、以前は「どうも中間管理職です」とふざけて言っていました(笑)。僕はMCもやりますし、こうした取材の場や会議やブレストのときも結構しゃべるほうなんです。そういう面でも頼られていると思いますし、自分が自信を持っているところではあります。

 反面、真ん中でもあるので、年下のふたりが置いていかれないようにしたいとは思っています。僕が下のふたりと4つ離れていますし、意見することは難しいと思うんです。だから、ふたりが言いやすいようにできるためにはどうすればいいかなと考えたり、自分が得てきた経験をグループに昇華するためにはどうできるかとか、自分の役割として考えているつもりです。

 みんながみんな、グループに前向きであれるように、自分ができることは何かなと常に意識してやっています。

――今日みたいに個人で活動されるとき、グループでいるとき、プライベートでいるとき、切り替えはされていますか?

 たぶんめっちゃ切り替えています。プライベートはマジでやばいと思いますよ! ……甘え切っていると思います(笑)。

――何でもそつなくこなせそうですが、甘えるんですね!

 はい、そつなくこなすことはやめました(笑)。僕は元来目立ちたがりで、これまでの人生、人前では格好つけていたり、完璧な自分であることがモットーだったんです。でも業界に入って挫折もしたし、できないこともわかるようになってきて、そこをまず受け入れるところから始めました。だから甘えられる人、頼れる人を大切にしようと思っています。

 自分が格好つけられない人の存在は大事だと思います。家族もそうだし、そういう人たちに甘えたいなぁ、って。……なんか変な話ですね。甘えたいなって(笑)。

――いえいえ、プライベートではそういう気持ちを大事にされているんですね。

 自分が甘えるからこそ、向こうも甘えられると思うんです。弱いところを見せることで人も自分に頼ってくれるものですよね。自分ばかり人にギブして、「俺は大丈夫だから」と言っていたら、誰も近寄ってきてくれないし、ひとりになっちゃうと思うんです。

 だから、以前より家族に対して愛を伝えるようになりました。甘えるところは甘えて、「ダメだよ」と言われたらしっかり受け止めて。自分が大切にしている友だち、甘えられる人に甘えようと思っています。その分、オンになったら自分ができることを全うしたいんです。グループ活動もみんなで支えながらだと思っています。それはみんなが教えてくれたましたし、大事にしたいと思っています。

2023.07.15(土)
文=赤山恭子
撮影=山元茂樹