味も日本のサイゼリヤで飲むレベルのものが提供されており、外で飲むワインとしては中国でも最もコスパがいいと言い切っていいのではないだろうか。ちなみにアサヒビールは500ml10元で提供されている。

 ドリンクバーは日本のように単品・セットの区別なく、一律の価格だ。コーヒー類とジュースが5種類と、日本のドリンクバーのメニューの豊富さに比べて寂しく感じるが、そもそも中国では自由に飲み物を選ぶことができるドリンクバー自体が少ないため、懐かしく感じた。 

 

 濃厚で少し固めのプリン。中国でカスタードプリンはスーパーやコンビニで見つけにくいため、日本人としてはかなり嬉しいデザートメニューだ。

 ティラミスは表面が平らで見た目が日本のものと違うが、半解凍の状態で提供され、口当たり柔らかな生クリームと合う感じが日本で食べた味を思い出させてくれる。

地方別のローカルメニューがあるらしい

 北京のサイゼリヤを訪れた雑感としては、日本のサイゼリヤにはある、ハンバーグやモッツァレラチーズが使われるようなメニューがないのが寂しい。茎わかめサラダや焼きイカのように「イタリア料理?」と疑問を浮かべてしまうメニューも多く、メニューがバラついている印象を持ったが、各メニュー自体は現地で愛されているためローカライズされた結果であろう。そしてどれも味に申し分なかった。

 メニューは土地によって大きく異なり、広州出身の友人いわく、広州のサイゼリヤの方がメニューも豊富とのこと。各地で比べてみるのも面白いと友人は語っていた。

現在北京の店舗数は45店前後

 またメニューの表紙は家族連れのイラストだが、キッズメニューの用意はない。よって、日本のサイゼリヤでお馴染みの間違い探しもなかった。

 店内は家族連れも少なくはなかったが、それ以上に目立ったのは学生グループ。今回訪れた店がある北京の海淀区が大学の多いエリアであることを差し引いても、店内の年齢層は若い。

2023.05.29(月)
文=Ricai