——プライベートや生活、収入面はいかがですか。

宇賀 それも正直、良いことしかないんです。会社員時代よりも十分に睡眠がとれるようになったので、体調も肌の調子も良くなったし、心配していた収入面も安定してきました。

 午前中ゆっくり寝たいからって仕事を入れないのも、誰にも言わずに1週間海外旅行に行くのも自由。会いたい人に会いに行って、やりたいことができるのは私にとって何よりも幸せです。

「こうあるべき」「こうしなきゃ」って世間の価値観に縛られず、自分であらゆることを選択する自由があることが一番大切だと思っています。

 

今はとにかくアナウンサーの仕事が大好き

——最後に、これからやっていきたいことを教えてください。

宇賀 あまり先のことを考えず、「今を生きている」感じです。ずっとそうやって歳を重ねていけたらいいですね。とりあえず来年度はフリーランス5年目になるので、毎月最終週は1週間休んで、旅に出たり、じっくり今後のことを考える時間に充てたいと思っています。

 これからずっとフリーランスでいるのもいいし、海外に住んでみるのもいい。将来的にはもう一度会社員をやってみてもいいし、アルバイトもしてみたいんですよ。常に「働き方改革」を続けるのも面白そうです。

 でも今は、とにかくアナウンサーの仕事が大好き。レギュラー番組の仕事をいただいているうちは、アナウンサーとして精一杯頑張ろうと思っています。どの道に転んでも楽しくなりそうだなってワクワクしていますね。 

「ヒロイン思考」で人生が好転

——すごくポジティブで素敵です。

宇賀 私は小学生の頃からずっと、「ヒロイン思考」で生きることを大切にしていて。

——「ヒロイン思考」ですか。

宇賀 小学生の頃、色々と思い悩んで自分のことが大嫌いだった時期があって。でも結局、自分を変えられるのは自分しかいない。そこで私なりに編み出したのが「ヒロイン思考」で生きることでした。

 物語の中でいつも愛されるヒロインの思考を自分にインストールして実践すれば、自分を変えていけると思ったんです。

「こんな時、ヒロインだったらどうするだろう」と考えて行動する癖をつけるうち、自然と前向きな思考に変わって、人生が好転していきました。運命を動かすためには、時々、普通はやらないような少し思い切った行動をしてみる。これまでもそうやって人生を切り拓いてきた気がします。だからこれからも「ヒロイン思考」を忘れず、自分らしい人生を歩んでいきたいですね。 

撮影=山元茂樹/文藝春秋

2023.04.19(水)
文=安心院 彩