頑張らなくても大丈夫

 が、私は逆立ちができません。

 しかも努力して逆立ちを取得するエネルギーもガッツもありません。

 私がこう言うと、「練習すればできる」「コツをつかめばできる」「三点倒立ならできる」「武井壮の方法ならできる」などの声が寄せられることでしょう。

 事実、既にたくさん寄せられました。やりませんでしたが……。

 そうなのです!

 私と同じようなタイプの人は少なからずいると思うのですが、「練習してまで!」となるのですよね。

 だって、目的は「デコルテから上を下げないこと」なのに、逆立ちの練習から始めると、ちょっと遠く感じられます(私には)。

 そこで、「逆立ちのメリットだけを享受して、苦労なく行う方法はないか」と考えてたどり着いたのが、今回の「ハーフ逆立ち」です。

 ということで、実際にやってみました。

 足を肩幅程度に広げたら、その50cmくらい先の床に両手をまっすぐにしておきます。そして本気で逆立ちをする気持ちで腕に体重を乗せていくのですが、逆立ちのように足をあげないので、足は並行のままでOKです。(注:逆立ちの場合は踏み込むので、足はズレた状態です)。

 心がけとしては、真剣に“逆立ちをしているつもり”であることが重要です。

 このポーズをしてみたところ、わずか10秒で頭に血が上り、20秒で腕が疲れ始め、30秒で血流がよくなっているのを感じました。

 つまり30秒でそこそこの動きがあったということです!

 しかも30秒でストップしましたが、血流がアップしたせいで顔を動かしたくなったのか、逆立ちを終えた私は急に顔を動かし始めていて、自然と顔の筋トレをしていたのです。

 そのために顔が明らかに、逆立前よりも若返りました(当社比)。

 でも、考えれば納得できます。

 私の大きな悩みに近眼と目の下のクマがあるのですが、この2つは血流の悪さや冷えからも来ています。実際、ふと自分の目周りに触れてみてその冷たさにびっくりすることがあるほど、私の目の周辺は、いつも冷えているのです。

 が、逆立ちをした後の血流がアップした頃になんとなく顔を触ったところ、「熱い!」。

 となると、「冷え性」「クマあり」「血行が悪い」と感じている人には、トライしてみる価値があるのではと思いました。

ヨガのポーズとは違う

 ちなみにヨガのポーズに似たものがあったと記憶するのですが、あれはあれで大変と言いますか、腹筋や下半身の筋肉も使うなどしてレベルが急にアップするので、できる人以外は、お手軽なハーフ逆立ちから行うのがオススメです。

 また、ハーフ逆立ちだと「下半身が手薄では?」と思われる方がいるかもしれません。

 そう思われた「やる気のある方」は、足だけを上げる「足上げ」を組み合わせるのはいかがでしょう?

 この「足上げ」は来たるべき、エイジング世代に憂慮される「静脈瘤」などの予防効果もありそうですし、これはこれでやはりオススメです。

 ということで、ハーフ逆立ちのメリットについて改めてまとめてみますね。

1. デコルテより上部分においては、逆立ちと同じく「筋トレと血流UP」効果が期待できる。
2. なのに、逆立ができない人でもできる
3. どこでもできる
4. スカートのときでもできる
5. 不足を感じたら「足上げ」を加えれば、静脈瘤などの予防も期待できる
6. 血流アップ効果で顔が動かしやすくなり、表情が豊かになる
7. その効果で若返りが期待できる!

 中でも、「3. どこでもできる」「4. スカートのときでもできる」は案外大きなメリットで、「逆立ちをやらねば!」という気合がなくても、さくっと行うことができます。また、「トイレのたびに行う」などのマイルールを設ければ、続けることも簡単でしょう。

 私はこのところ、得意になってこの「ハーフ逆立ち」を各所で行っているのですが、続けるとそれなりに、腕に力がつきますし、血の巡りの悪い私でも、行うと血行が良くなります。

 さらに、血の巡りがよくなったせいなのか、気持ちもなんだか活性化します!

 気になった方は、やり過ぎない範囲で試してみてください。

にらさわあきこ

文筆家、美容研究家。NHKディレクターを経て、文筆業に。恋愛や結婚、美容について取材・執筆を続ける中、2019年から美容活動を強化。簡単&ラクに綺麗になるための情報をブログやインスタ、雑誌ウェブなどで発信中。著書に『未婚当然時代』(ポプラ新書)。『婚活難民』(光文社)『必ず結婚できる45のルール』(マガジンハウス)など。
インスタ:@akiko_nirasawa_beauty、ブログ:『美活☆365日 簡単&ラク~に綺麗になろう!』

Column

にらさわあきこの日々是実践美容道

 新人美容研究家のにらさわあきこが取り組む美容道。アラフォー超えて、本格的に真剣に取り組むことになった「美容体験」や「美容習慣」の考察記。

2023.03.05(日)
文・写真=にらさわあきこ