hitomi 食べ物の好みも全員違うから、「はい、みんなそれぞれ好きなもの頼んで!」と言えるファミレスが一番ラクですけど、毎日行くわけにいかないですし、ウーバーイーツも高いですしね~。

 昨年は本当に子育てが大変でイライラしてしまうことが多い1年だったんです。でもよくよく考えれば、4人の子どもがいて、そのうち1人は思春期の女の子で、1人はイヤイヤ期真っ盛りの2歳児。しかも全員、自己主張が激しくて、私も同じくらい曲げない。「これは大変なのも当然だわ」と客観的に思い至りました(笑)。

――hitomiさんもそんな風に育児で大変なんだと思うと、ちょっとホッとします。

hitomi 「しかたないよhitomiさん、そりゃあイライラしちゃうよね」と、自分に声をかけてねぎらうと心が落ち着くというか。「今度もあのパターンね」みたいに考えると、キーッとなりそうなときでも冷静にいられる気がします(笑)。

 

両親の不仲で、結婚や家庭に憧れがあった

――hitomi さんは2度目の結婚の際に長女を出産し、3年で離婚。シングルマザーを経て38歳のときに3回目の結婚と妊娠(長男を出産)を発表しました。変化の度に、ご自身の言葉で率直に語られてきた印象があります。

hitomi いや、結構隠してますよ(笑)。ただ、離婚・再婚やシングルマザー、ステップファミリー(子どもと一緒に結婚や同居をしてできた新しい家族・家庭)といったことに悩まれている方に向けて、「自分の場合はこうですよ」とお伝えできることがあるのなら、という気持ちです。

 私自身は両親が不仲だったこともあり、結婚や家庭というものに人一倍憧れがありました。20代のときはその理想と現実の間を埋められずモヤモヤしていましたし、2度目の結婚のときには震災もあり、生活のすれ違いに大きな不安を感じたりして、その都度、悩みながら決断していったという感じです。これまでの歩みは、人から見たら失敗だらけかもしれないですが、自分自身ではひとつひとつ、納得した上で積み重ねてきたことなんです。

2023.02.10(金)
文=小泉 なつみ