ステップファミリーの一員になってわかったこと
――現在はステップファミリーとして家庭を築いています。連れ子である娘さんとパートナーとの関係で気をつけていることはありますか。
hitomi 自分自身がステップファミリーの一員になってはじめてわかったことがたくさんあります。最近思ったのは、役割の決め方ですね。夫が「娘のよき理解者でありたい」と率先して前に出ていってしまうと当然、彼女を叱るような場面も出てきます。そのとき、内容によってはやっぱりずっと一緒に過ごしてきた私からの指摘のほうが娘もスッと受け入れやすいことがあって。
――過ごした時間の積み重ねや思春期という年代、父親と母親の違いなどもありそうです。
hitomi なので、今は夫は「ポジティブ担当」。あくまで今の段階での話ですが、繊細な話はなるべく私が聞いて、彼は褒めるとか、買い物に行くとか、陽気に過ごせるパートを担当してもらうことにしました(笑)。
とはいえ当然、注意するときはしないといけないし、今って、言い方は正しくないかもしれないですけど、ちょっと過剰に反応する時代だと思うんですよ。
学校から「申し訳ありませんでした」と電話が…
――「過剰」というのは、具体的にはどんなことですか。
hitomi 先生のちょっとしたミスで子どもの消しゴムが無くなったことがあったのですが、学校から「申し訳ありませんでした」と丁重に電話がかかってきて驚きました。子どもがほんの少し頭をぶつけたとき、恐縮してしまうくらい謝られたこともあります。
私自身は、外に行けば何か起きてしまうのは仕方ないと思ってるし、アクシデントも学びになると思ってるくらいなんですけどね。だから子どもには基本的な礼儀とか、人を傷つけないとか、そういうことだけはきちんと伝えているつもり……ですが、「どの口が言ってんだか」という感じも常にあって。
――「昔の自分が今の自分を見たら笑っちゃうよね」みたいな感じですか。
2023.02.10(金)
文=小泉 なつみ