本の世界の住人たちが現実に飛び出てきて……独特な世界観が魅力の5作目
◆『ウォーリーの ゆめのくに だいぼうけん!』(1997年)
『ウォーリーのゆめのくにだいぼうけん!』では過去作以上にマジカルな世界が繰り広げられます。なんと本の登場人物たちが現実の世界にぞろぞろと出てくるのです。
フルーツや花のかぶり物をした人やブリキのおもちゃといった、おとぎ話に登場するようなユニークなキャラクターがたっぷりな本作。ものすごい数の時計が置かれている不思議な廊下や住人のほとんどがピエロのみの愉快な街など、摩訶不思議な世界が存在しているのも魅力です。
また本作ではシリーズの常連たちの本も登場。ウォーリー、しろひげ、ウーフ、ウェンダ、オズローの本があります。ちなみにウォーリー自身は本作の最終ページに登場する「ウーフのくに」がお気に入りだそう。たくさんのウーフに似た犬のなかから本物を見つけるのがとにかく大変なのですが、大人も思わず集中して目を凝らしてしまいます。
2022.10.29(土)
文=文月/A4studio