藤岡 そうですね。

「隣のクラスにいるような女の子」がコンセプト

――チェキッ娘もオーディションで?

藤岡 はい。フジテレビの『DAIBAッテキ!!』という新番組で、素人の子たちを集めて女性アイドルグループを作るという話を聞きまして。それでオーディションを受けにいったんです。

――当時もアイドルには素人っぽさが求められる時代だったんでしょうか?

藤岡 どうなんでしょうか。あの頃は、まだそんなに大人数のグループはなかったと思うんですが、チェキッ娘を作ったプロデューサーの水口さんという方が、当時おニャン子クラブの「夕やけニャンニャン」にも携わっていて、それで“平成のおニャン子クラブ”を作りたいというのがあったみたいです。なので、チェキッ娘のコンセプトも「隣のクラスにいるような女の子」でした(笑)。

――藤岡さんはもともと、アイドルを目指していたんでしょうか。

 

藤岡 幼稚園の卒業アルバムには、「将来の夢 アイドル歌手、女優」と書いてあって。気付いたら自然と、いつもそう公言してましたね。

――では、人前に出ることは好きなタイプ?

藤岡 好きだったみたいです(笑)。これは母から聞いた話なんですが、家族で福島のハワイアンセンターに行ったときに、ショーが始まるとステージに乱入して、ど真ん中で踊っちゃうような子だったらしいです。

 母がピアノの教師をやっていたので、自然と幼い時からエレクトーンやピアノを弾いたり……それと、踊ることも好きだったので、クラシックバレエにモダンバレエ、ジャズダンスやヒップホップも習いました。

――幅広いですね。

藤岡 中学では、母の勧めもあって吹奏楽部に入り、そこからドラムやスネアドラム(小太鼓)を始めました。親が電子ドラムを買ってくれたので、家の中でポコポコ叩いてました。暇さえあれば、一日中、歌ったり、踊ったり、楽器演奏してましたね。おかげで高校は音楽推薦で進学できました。

2022.06.01(水)
文=松永 怜
撮影=釜谷洋史/文藝春秋