自然が生み出した迫力の造形【城ヶ島&三崎港(神奈川県)】

 東京から2時間足らず、三浦半島の突端に位置する三崎港。

 室町時代から漁業が始まり、近代に入って漁船の大型化が進み、昭和初期にはマグロなどの遠洋漁業の基地として栄えました。

 当時、マグロ船が入港すると、船員さんたちは次の航海までの約1カ月、港町で思い切り遊んだそう。洋上での過酷な日々のウサを晴らすように、スナックでは毎晩、万札が飛び交っていたとか。

 町には、その当時の面影がそこここに残り、どこかノスタルジックな風情。古い建物を改装したカフェやドーナッツ店、古着のリメイクのショップなど、レトロな散策が楽しめます。もちろん、多くの人のお目当ての、マグロ丼も食べておきたいところ。

 三崎港でお腹を満たした後は、城ケ島へ。

 城ケ島大橋を渡る城ケ島は、東西約1.8キロ、南北約0.6キロの細長い島。東半分には「県立城ヶ島公園」、西半分は民家や商店も並ぶ地元の暮らしがある島です。

 遊歩道が整備された県立公園の見どころは、「馬の背洞門」。海に付き出した岬に、波風で浸蝕された穴がぽっかりと開いています。穴の向こうに太平洋が望める、自然が生み出した迫力の造形です。

もっと詳しく知りたい方はこちら!
https://crea.bunshun.jp/articles/-/29879

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2022.05.14(土)
文・撮影=古関千恵子