「やんちゃ性格の代表みたいに言われる次男坊にしては、長兄に振り回され陰に隠れるような地味な存在からのスタートでした。でも、その時々に合わせてみんなが喜ぶことをしがちな次男坊性格を存分に発揮していくことで、徐々に存在感を増していき、辻褄を合わせる努力をしていくうちに信頼を得ていく様子が面白い。小栗旬の確かな演技力で、なるほど感が感じられる」(65・男性)

「これほどまでに頼朝に仕え誠心誠意努めた武士として印象に残った。現在までの役柄として、私は現在の役所や企業の中間管理職に似ている感じがする。上司と部下に挟まれて苦労する姿が――」(80・男性)

「周りに翻弄されながらも、知恵を絞ってなんとか良い方策を考える。自分より、周りを生かす姿勢が頼りにされるのかも。聞き上手って貴重だ」(60・女性)

「もっと策略的な人物だとおもっていたのが何だが少し気弱な感じがして気になってみてしまいます」(52・女性)

「どの場面にも顔を出し、なんにでも首を突っ込む。主人公ではあるが、現在は『狂言回し』役に徹している。素のままで演じているのかと思うくらい自然の演技で好感が持てる。ご本人もこのような方なのでしょうか?」(74・男性)

「気が優しく理不尽なことを言われても強く断れない性格だが、事態解決能力は極めて高く、周囲から頼りにされている向きがある。中間管理職だった自分にも相通じるものがあって、義時の気持ちに共感を覚える」(62・男性)

 

1位 源頼朝(大泉洋)

 主役の義時を抑えて1位に輝いたのは、鎌倉幕府の初代将軍となり、「鎌倉殿」と呼ばれた源頼朝。源氏の貴公子ながらも、平家に家を滅ぼされて、長らく伊東家の監視下に。女好きでどこか飄々とした頼朝を、大泉洋がコミカルに演じ、多くの人の心をわしづかみにしました。

「源頼朝の肖像画とされる顔立ちと、よく似たメイクアップにより、京都育ちの武家の棟梁らしき風貌が再現されていて、視聴者の眼を引くものと推察されます。また、外には権力者となるべき素質と、内には女性好きで、弱々しさも若干あったりして、頼りなさもあるなど、親しみやすい人物像の役柄を上手に演じている点を評価できると思われます」(67・男性)

2022.05.15(日)
文=「文春オンライン」特集班