何もかもが慌ただしいこの現代、心も体もリラックスして、チルアウトしたいですよね。そんな開放的な気持ちにしてくれるミュージックを音楽好きの皆さんにおススメしてもらいました。

 今回は「今注目のレコードと〇〇」の連載で紹介した『STILLPARK』の山崎真央さんに夏の夜風を感じながら聴くのにぴったりなレコード5枚を聞きました。少し涼しくなってきた夏の夜風に吹かれながら聴いてみるのもおススメです。

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① John Taylor Norma Winstone Kenny Wheeler『Azimuth』

 70年代後半に「ECM」という前衛的なジャズのレーベルから出たアルバム。シンセサイザーを使ったアンビエントな曲になっている。アンビエントという概念が生まれるか、生まれないかのタイミングで発表された曲ということもあり、当時はあまり他には無かったタイプの一枚だ。

「夏休みの思い出を振り返りながら、余韻に浸るのにぴったりです」(山崎さん)

② 鈴木良雄『モーニング・ピクチャー』

 ピアノのジャズとアンビエントが融合された一枚。静かなピアノのフレーズに、ヒップホップのようなビートが入る曲に仕上がっており、発表された80年代では珍しい曲作りがされている。

「お寺や神社の前を通った時に感じるような静けさがある曲です」(山崎さん)

③ ゴンチチ『Legacy of Madam Q』

 日本のインストゥルメンタル・アコースティック・ギターデュオによる一枚。ゴンチチ初心者でも比較的、聴きやすいアルバムになっている。

「日本の夏の蚊取り線香が似合いそうなメロディーが、今回のテーマにとても合っています」(山崎さん)

④ ulrich schnauss『far away trains passing by』

 2001年に発表されたulrich schnaussのデビュー・アルバム。アルバムの中の一曲『Nobody's Home』は少し哀愁のあるダウンテンポの曲に仕上がっている。

「発売された当時、海の家でDJする時にかけていた思い出の一曲」(山崎さん)

⑤ Steve Hiett『DOWN ON THE ROAD BY THE BEACH』

 イギリスの写真家でもあり、音楽家のSteve Hiettが1983年に発売したアルバム。全編にわたって気だるくブルージーなエレクトリック・ギターをフィーチャーし、当時流行していた環境音楽としても話題を呼んだ一枚だ。

「夏の夜にはギターがぴったりと合うと思うので、アルバムの一曲目に入っている『Blue Beach』というギターだけで聴かせるアンビエントな曲がおすすめです」(山崎さん)

STILLPARK

所在地 東京都世田谷区玉川田園調布2-8-1 KEYAKI GARDEN 1F
電話番号 03-6715-6322
※駐車場あり(3台)
Instagram @stillpark_coffee

2021.09.03(金)
文=渡里友子
撮影=今井知佑