スポーツクライミングで重要なのは「下半身」
上半身に注目が集まることが多いスポーツクライミングですが、日本代表の野口啓代選手や野中生萌選手は下半身のトレーニングにも積極的に取り組んでいます。
下半身の筋肉は、お尻や脚など複数のパーツから構成されている、体の中でもっとも大きな筋肉群です。
クライミングは、体が真横になっているような状態から脚を大きく動かし、下半身の力も使って離れたホールドへジャンプする動きも多い競技。
優れた柔軟性と強靭な筋力が必要なこの動きは、お尻の「殿筋群(大殿筋や中殿筋など)」や膝を曲げる時に使う「ハムストリングス」、さらに腿の「内転筋」や「大腿四頭筋」など沢山の筋肉が使われています。
これらの筋肉の中でも「大殿筋」と「ハムストリングス」は、一般の方にとってもヒップアップや美尻をつくるために非常に重要な筋肉で、ダイエットのためにトレーニングやランニングしている人は全員鍛えているといっても過言ではない筋肉です。
さらに、これらの筋肉を鍛えると骨盤も安定するため、O脚やX脚の改善、猫背や腰痛予防も期待できます。
「ヒップリフト」で美尻を目指そう
大殿筋やハムストリングスを鍛えるなら「ヒップリフト」がおすすめです。
運動の初心者はもちろん、上級者でもしっかり筋肉に効かせることができる、豊富なバリエーションが魅力のトレーニングです。
【やり方】
① 膝を立てて仰向けに寝ます。膝は直角よりも少し狭く60~70度にし脚は腰幅くらいがベストです。足の裏はしっかり床につけましょう。手は体の横かお腹の上などに置きます。これがスタートポジションです。
② 頭と肩、足の裏で体を支えるようにしながら、背中とお尻を床から浮かせます。肩から膝までが直線になるまで浮かせましょう。これがエンドポジションです。この姿勢はキープせずにゆっくりとスタートポジションへ戻ります。エンドポジションの時に腰が痛い場合はお腹に力を入れることで痛みを軽減できます。
③ スタートポジション ⇒ エンドポジション ⇒ スタートポジションで1回とし、15回1セットとカウント。1日3~5セットやると効果的です。
【効果UPのコツ】
より効果を実感したいなら、お尻を上げることよりも足の裏でしっかり床を踏みしめることを意識してみましょう。その意識を活かすには膝の角度がポイントになります。お尻から足が離れすぎないように注意しましょう。
スポーツクライミング選手のダイナミックな動きを支えるのも、あなたのヒップアップを実現するのも、同じ大殿筋やハムストリングス。オリンピックアスリートの活躍をきっかけに、あなたも日常生活にトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。
オリンピックアスリート 美しきマッスルボディの秘密
2021.08.06(金)
文=佐藤 豊
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