東京オリンピック・パラリンピックがついに開幕。
私たちのハートを鷲掴みにするのは、アスリートたちの熱い挑戦、そしてそれを支える無駄のないマッスルボディ!
そこで、アスリートたちの筋肉の秘密と、その憧れボディに一歩近づくトレーニング法を、パーソナルトレーナーの佐藤 豊さんにうかがいました。
「ボクシング」の動きで体幹を強化した伊藤美誠選手
今回は、東京オリンピックで日本中に感動をもたらした、卓球の伊藤美誠選手にクローズアップ。
水谷隼選手とペアを組んだ混合ダブルスでの金メダル獲得も記憶に新しい中、続く女子シングルス、女子団体での活躍も期待されています。
素晴らしい技術・体力・メンタルを持つ伊藤選手ですが、その強さの源泉には「下半身と体幹の強さ」があります。
卓球は前後左右さまざまな方向へ素早く移動してラリーを展開するスポーツ。移動するときはもちろん、移動した先で素早く姿勢を立て直し、相手選手に強力な球を返すには、強靭な下半身と体幹が必要です。
チームメイトの石川佳純選手や平野美宇選手も体幹トレーニングに力を入れているそうですが、中でも伊藤選手は、卓球と似た筋肉を使う「ボクシング」の動きを体幹トレーニングに取り入れたことがユニークな点。
その結果、強烈なスマッシュ「みまパンチ」を繰り出すことに成功し、2018年には史上最年少で全日本選手権3冠を達成。さらにその年のワールドツアーで当時世界ランク1位の中国・朱雨玲選手を破って優勝を飾り、今日までの活躍に至ります。
ちなみに、ボクシングでは1日2,000回の腹筋トレーニングをする選手もいて、いかに腹筋を強くすることが有利なスポーツかわかります。こんな過酷な体幹トレーニングの要素を取り入れている伊藤選手は凄いですね。
2021.07.28(水)
文=佐藤 豊