「はぁ?うっせぇうっせぇうっせぇわ あなたが思うより健康です」――。
Adoという名前を知らなくても、こんな挑発的なフレーズをドスの利いた声で歌う「うっせぇわ」(詞曲・編曲:syudou)を耳にしたことのある人は多いだろう。
今年の3月に高校を卒業したばかり。“女子高生シンガー”として昨年の10月に発表したメジャーデビュー曲「うっせぇわ」が社会現象的なヒットとなった18歳の彼女は、今、ブレイクの渦中で一体何を思うのか? ボーカロイドが音楽との出会いだったという小学生時代から、歌に目覚めた瞬間、そしてここまでの歩みについて聞いた。(全2回の1回目/#2を読む)
(取材、構成:柴那典)
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18歳になった翌日、渋谷のビジョンで「うっせぇわ」の映像が
——「うっせぇわ」でのメジャーデビューから半年経った今の状況について、Adoさんはどう感じていますか?
Ado 活動を始めた時から自分の歌を多くの人に聴いてもらいたいという思いはあったんですが、まさかこんなに多くの人に知ってもらえるとは思わなかったです。夢が叶ったというか、嬉しいですね。
——どのタイミングで驚きの実感がありました?
Ado ところどころあるんですけど、渋谷のビジョンで「うっせぇわ」の映像が流れてるのを見たとき、「ちょっとこれは大変なことになった」と思いました。たしか、私の18歳の誕生日の次の日のことですね。渋谷って、広告のトラックだったり、スクランブル交差点のビジョンだったり、街中にいろんな音楽が流れていますよね。その一部に自分の歌声が流れているというのが、とても不思議で。街に自分の歌が響いているというのを実感したときに、感慨深い気持ちになりました。
——今年に入ってからは反響もさらに大きくなっていますが、その変化はどう感じてましたか?
Ado YouTubeの「うっせぇわ」のMV再生回数が1億回を突破したり、Twitterのフォロワーも何十万人になって、実際にその人たちを見たわけではないネット上の数字ではあるんですけど、こんなに沢山の人から見られてるんだって喜びはあります。
2021.05.21(金)
文=Ado