「トラりん」グッズの大切な役割とは?
実はトラりんなどのグッズは「文化財保護基金グッズ」とされ、これらには重要な使命があります。それは、グッズを購入することが、京都国立博物館文化財保護基金への寄附につながるというもの。
この基金は文化財を収集、保存、修理するため、2012年の4月に設立されました。貴重な文化財の数々を次の世代、いや、もっとその先の未来へ残していくための活動に使われます。
この「文化財保護基金グッズ」、寄附につながるので積極的に購入してみたいのはもちろん、グッズとしても面白いものばかりなのです。
「京都国立博物館 名品トランプ」は、京都国立博物館の名品図録に掲載された作品を元に制作されたトランプ。
全54柄すべて違う収蔵品が掲載されており、もちろんトラりんのモチーフになった尾形光琳の《竹虎図》もあります!
そして、「京都国立博物館 名品おりがみ」もぜひご紹介したいところ。こちらは何と、6種類の収蔵品を折り紙で再現できるというもの。
尾形光琳《竹虎図》、俵屋宗達が絵を、本阿弥光悦が書を手掛けた《鶴図下絵和歌巻》、中国は唐時代に作られた《三彩馬》、扇子柄が愛らしい《紅綸子地扇子散文様振袖》、鮮やかな色彩に目を見張る《小袖 浅葱縮緬地薔薇に花亀甲繋文様》を折ることができます。
「何だか難しそう……文化財を折るなんて本当にできるの?」というそこのあなた! 折線ガイドがついているので、気楽に取り組むことができます。
どちらも購入して使うことで所蔵品への理解を深め、楽しく文化財に親しむことができるのがポイントです。お子さんをお持ちのご家庭へのプレゼントにも良いかもしれませんね。
この秋は京都で文化財の重要性に触れ、理解を深めるのはいかがでしょう。ミュージアムグッズがその一助になっている姿も、ぜひ目撃してほしいです。
※価格はすべて税込みを表記しています。
京都国立博物館
所在地 京都府京都市東山区茶屋町527
電話番号 075-525-2473
開館時間 9:30~17:00
料金 一般 700円、大学生 350円
※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上、障害者とその介護者1名無料
※特別展は別料金
※2020年9月15日(火)~10月8日(木)までは、有料にて庭園の屋外展示のみ観覧可能(9:30~17:00)
休館日 月曜、年末年始
※ただし、月曜が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館
https://www.kyohaku.go.jp/
大澤夏美(おおさわ なつみ)
ミュージアムグッズ愛好家。札幌市立大学でメディアデザインを学び、北海道大学大学院文学研究科にて博物館経営論の観点からミュージアムグッズを研究し修了。現在も全国各地のミュージアムグッズを追い求めている(収集は1,000点以上)。様々な媒体で、博物館経営論の見地からおすすめできるミュージアムグッズを紹介。ミュージアムグッズを通じて博物館の魅力を広める活動に邁進している。note:https://note.com/momonoke
日本全国
ミュージアムグッズの旅
2020.09.26(土)
文=大澤夏美
撮影=釜谷洋史
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