自宅の狭いスペースに 仕事場が誕生!

 コロナ禍で日常を少しずつ取り戻していますが、テレワークが続く人もまだ多いのでは?

 自宅で突然、仕事をすることになり「作業場が欲しい」という声をよく聞きます。かくいう、CREA WEB編集部員バレリーナKもそう。我が家で唯一の大きなテーブルは、同じくテレワークする家人に占拠され、私自身はソファで仕事。これが腰にくる……。

 助けを求めて検索すると、「サブスク家具」を発見! しかもお洒落な家具!! 大衆的なレンタル家具とは違うテイストです。HPを見ていたら、いてもたってもいらずポチッ。すると、テレワークライフが一変、仕事スイスイ~です!!

 お手頃な家具が多く販売される今、どうしてこんなサービスを立ち上げたのでしょう? 疑問が湧いてきて、今回利用した「CLAS」に早速、取材。驚いたことに立ち上げたのは、あの婚活サバイバル番組の初代バチェラー久保裕丈氏でした。

 ご本人のお話とともに、編集部員のサブスク体験もレポートします!


「選べない人が選べる」 そんな家具を用意

――お洒落な家具を個人にレンタル。なぜ、このビジネスを始められたのですか?

 私自身、たびたび仕事が変わったり、会社が移転したり。また賃料に伴う更新料というシステムに納得いかなかったので、支払わなくて済むようムキになって引っ越しを繰り返していました。

 そして、引っ越すたびに部屋にあわせて家具を買い替えていた。部屋の広さは同じでも間取りが変われば、持っていた家具がフィットしなくなるからです。

 捨てる、選ぶ、運ぶ、組み立てる、というプロセスが繰り返され、手間もかかって大変。また、家具選びは洋服と違って、経験する機会が少ないから失敗もあります。

 ようやく選んだ家具が部屋に届いたとき、微妙にサイズが違う、思っていたデザインや色でなかったことも。そうなると交換もできないのに、妥協してアンマッチな家具を使わなければいけないという理不尽な気持ちで毎日を過ごすことになります。

 ファッションは気分や生活に合わせてスタイルをガラっと変えるられるのに、インテリアは難しいですよね。

 あと、捨てる家具の光景を見て、とても心が痛んだ。今までは自分の生活の一部だったものが、無残に捨てられてしまいます。加えて、家具は大型のゴミとなるので環境に負荷が大きい。これも解決したかった。

 その手段として、「家具を買わない」という選択肢を提供したいと考えたのが、このビジネスを始めたきっかけでした。

 今のコロナ禍は家が「寝るだけの場所」ではなく、「仕事もできてリラックスもできる場所」にならなければいけない。様々な状況に対応できるように、インテリアも簡単に衣替えできるべき、という思いがあります。

――なるほど、“衣替えに適した家具”。その基準は?

 わたしたちCLASのターゲットとしているかたの家具リテラシーは、家具にすごくこだわりのあるかたではなく、「おしゃれな家に住みたいけれど、具体的にどうしたらいいのか分からない人」です。

 なので、すごく凝ったデザインの家具を数多く揃えるよりは、ベーシックにも使えて、小物やグリーン使いでおしゃれに見せられるものを厳選しています。

 取り扱っている点数が多いとインテリアに慣れていないかたは逆に困ってしまうので、とにかく厳選。

 また、重要なのが一度使われた家具でも十分にリペア、洗浄ができるものであることです。

 これらの条件を満たさない家具は、基本的に取り扱いません。ゆくゆくは、組み立てが極めて簡単、ということも基準に加えたいです。やはり、自身の体験から、組み立てが大変な家具はユーザーペインに繋がると思いますので。

2020.06.25(木)
文・撮影=CREA編集部