鶏肉とお米。おいしいふたつの素材が同時に口に入ったときに、感動を覚える料理がありました。
ごはんにたっぷりとしみ込んだ鶏の旨味と肉そのものの存在感。悶絶しそうな至福の味です。
親子丼専門店〇勝
「特上親子丼」
●推薦人
フォーリンデブはっしーさん

ごはんに合うおかずを求めて食べ歩くのが私のライフワーク。日々“オン・ザ・ライス〟を追求しているわけですが、その究極が丼物。
みなさん、丼鉢によそったごはんに具をのせたら、イコール丼物と思われるかもしれませんが、私の結論としては、単におかずをのせれば完成するものではなく、大事なのは「一体感」。
今回ご紹介する親子丼は、鶏肉もごはんも特別おいしいけれど、その間を取り持つ鶏出汁とトロトロの卵が架け橋となり、鶏肉とごはんの見事な一体感を表している逸品なんです。

「親子丼専門店〇勝」の特上親子丼の鶏肉は、名古屋コーチンの中でも最高峰と言われる純系名古屋コーチンのメスのみを使用。
飼料にも飼育環境にもとことんこだわる、愛知の稲垣種鶏場で大切に育てられた鶏です。
旨味が強くてしっかりとした弾力があるのは共通しているものの、メスはオスに比べると肉質がやわらかく、クセがないと言われています。
実は私がなにげなく訪れた本店(ばぁーどはうす〇勝)、こちらは焼鳥店ですが、そこでこの鶏肉のおいしさに感激して以来、本店にも姉妹店にも足繁く通うことになりました。

少し硬めに炊き上げた粒立ちのよいごはん、旨味の強い存在感のある鶏肉、ごはん粒の隙間を埋める鶏出汁のきいたトロトロの卵を一緒に口に含めば、デブリシャス!
まるで飲み物みたいな親子丼。鶏肉とごはんの究極のマリアージュをぜひ味わってみてください。
親子丼専門店〇勝
所在地 東京都中央区銀座4-4-1 銀座Aビル2F
電話番号 03-3567-8080
営業時間 11:30~14:30(L.O.)、17:00~20:30(L.O.)
価格 1,000円~
定休日 水曜・第3木曜
カード 不可
席数 9席
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
※売り切れ次第終了
2020.06.20(土)
Text=Hassy
Photographs=Atsushi Hashimoto
CREA 2020年6・7月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。