五反田にある
知る人ぞ知るチキンライスの名店
ジューシーな鶏肉と鶏スープで炊いた香り高いご飯。シンプルでありながら最強のコンビ「チキンライス」。

東南アジア一帯で食べられている料理で、タイでは「カオマンガイ」、シンガポールでは「海南鶏飯(ハイナン・チーファン)」や英語で「チキンライス」。マレーシアでは、シンガポールと同じ「海南鶏飯」「チキンライス」やマレー語で「ナシアヤム」とよばれています。

最近は日本でも知名度が上がり、提供しているお店もじわじわ増加中のチキンライス。そこで今回は、私たちマレーシアごはんの会が「チキンライスといえばココ!」と声を大にして宣言したい東京・五反田のお店を紹介しましょう。


月間2000食を誇る「ちりばり」のチキンライス。まず、ツヤツヤの蒸し鶏の見た目にウットリし、満を持してチリソースをつけて頬張れば、さわやかな辛みと鶏のうまみが見事なハーモニーをうみだし、そう、これ! これです! やわらかな食感でありつつ、嚙むごとにうまみがちゃんと感じられるのが、すごく好き。
このおいしさの理由は、調理法にあり。じつはメニュー名に「蒸し」とあっても実際には「ゆで」の場合も多いのですが、この店は正真正銘の蒸し鶏。「強火で15分ほど蒸し、その後は保温器でキープ。身が硬くならないよう工夫しています」と店主の有賀さん。
また、ランチは550円、ディナーでも650円という山手線沿線とは思えない手頃な価格も、現地では庶民の日常食であるチキンライス文化そのもの。決しておしゃれではないけれど、原色のプラスチック皿に豪快にドーンと盛られた姿、これこそが、マレーシアのチキンライスなのです。
2018.07.06(金)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)