お互いのキャラクターのチャームポイントは?

 クライミングに一直線な小寺さんに惹かれていく近藤という組み合わせ、異なる性格のふたりには、チャームポイントも多い。それぞれが演じたキャラクターのかわいいポイントを尋ねてみた。

「周りにどう思われようが、何も言わずとも“私はこうだ”と態度で見せていく強さみたいなものが、小寺さんにはあるんです。

 あそこまで何かに集中して挑める姿は、すごく印象的でしたし、自分にはないものだったからこそ、演じていて楽しかったです。個人的にかわいいなと思ったのは、どれだけ食べてもラーメンが進まない、あの感じ(笑)。

 そこだけは、やっぱり華奢な女の子なんだなって(笑)」(工藤さん)

「あんなにピュアに人を思い続けられたり、自分の気持ちを包み隠さずあらわにしたりすることは、なかなか難しいことでもあると思うので、僕から見ると羨ましい部分でもありました。

 純粋にずっと目で追いかけてしまっている姿は、一歩間違えれば危ないんですけど(笑)、やっぱり高校生なこともあって、かわいいなと思うポイントでしたね」(伊藤さん)

 努力を惜しまない姿で現場を引っ張った主演の工藤さんだが、伊藤さんから受けたさりげないサポートもうれしかったと微笑む。

「最後の大会の撮影のとき、励みになったのが健太郎さんの一言でした。結構くじけそうになっていたあのときの私に、“これが終わったらアイスを買ってあげるから、頑張れ!”と声をかけてくれて。

 その気持ちがすごくうれしくて、“よし! 頑張って登る!!”となったんです」

 ご褒美のアイスの味は格別だったそうだが、こんな珍エピソードに続く。

 「その撮影が終わったら、ずっと履いていたクライミング用のシューズをいただけることになっていたんです。なのに、あまりにもアイスに喜びすぎて、シューズを置いて帰るという失態をおかしました(笑)」と、おっちょこちょいな一面もキュートな工藤さん。

 伊藤さんも、「やっちゃったね! あったね~」と笑顔を向けながら、懐かしそうに思い出話に花を咲かせていた。青春の甘さと苦さが味わえる本作には、ふたりのフレッシュな魅力が存分に詰まっている。

 図らずとも周りに影響を与える“小寺さん”と、彼女との関わりで変わっていく学生たちの日常は、どうしようもないほど愛おしい。

『のぼる小寺さん』

2020年7月3日(金)より、新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国映画館でロードショー。
©2020「のぼる小寺さん」製作委員会 ©珈琲/講談社
配給 ビターズ・エンド
http://www.koterasan.jp/

【工藤 遥 衣装クレジット】
ワンピース 54,000円、パンツ 44,000円/ともにCreate Clair(問い合わせ先:info@creatreclair.com)
サンダル 17,000円/Jeffrey Campbell(問い合わせ先:Jeffrey Campbell ラフォーレ原宿店 03-6434-0335)

【伊藤健太郎 衣装クレジット】
ジャケット 68,000円、パンツ 36,000円/ FACTOTUM(問い合わせ先:FACTOTUM LAB STORE 03-5428-3434)
シャツ 24,000円/NEPLA.(問い合わせ先:MAY CO., LTD 03-6459-2352)
Tシャツ 10,000円/D/HILL(問い合わせ先:TEENY RANCH 03-6812-9341)

2020.06.27(土)
文=赤山恭子
撮影=鈴木七絵
ヘアメイク=市川良子(吉野事務所)、島徹郎(juice)
スタイリング=鈴江英夫(H)、釘宮一彰