情報交換やお茶会、ヨガクラス。オンラインは不可欠!

Q6. ウェブサイトやSNSの新たな活用法は?

 ロックダウン下において、オンラインは不可欠だと思います。

 オンラインで始めたことが「情報共有グループを作る」こと。

 ニューヨークに住む、知り合いの日本人女性たちで、Facebookに情報共有のためのグループページを立ちあげ、必要な情報を共有。オンラインで買い物や補償金などの情報を投稿しています。

 また、互いに精神面のサポートも行っています。

 どうしても精神的にストレスが溜まってブレイクダウンしてしまう人もいるので、そういう人たちが、グループ内では思い切りグチをはき出せる。また、ほかの人はそれに対して正論で批判したり、忠告したりすることなく、受けいれる、というのがここでの基本ポリシー。

 これは 2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件や、2012年ハリケーン・サンディを経験した生活の知恵でもあるのですが、危機的状況においては、知人とのネットワークと情報シェア、メンタルサポートが大事です。

 Zoomによるお茶会や飲み会もよく行っています。

 オンラインで顔を見ながら誰かと話せるのは、メンタルを保つのに、とても大切ですよね。

Q7. 日々の暮らしで心がけていることは?

 運動不足になるので、Zoomでヨガクラスを受けています。

 さいわい大きな公園が近くにあるので、ウォーキングにも出かけています。

 あとみんながよく口にしているのが「3週間も家に居て自分の料理を食べていると、自分の味に飽きて、人が作ってくれた料理を食べたくなる」ということ。

 テイクアウトやデリバリーもうまく活用して、乗り切りたいもの。

Q8. ふさぎこみがちな昨今、心温まる話があればぜひ!

 ニューヨークでは、午後7時になると、医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーの人たちの貢献を称えるために、拍手を行っています。

 これはワーカーたちに対する感謝の拍手ではあるのですが、拍手する自分たちも元気が出るので、自分たちに対する拍手ともなり、この時ばかりは、以前のニューヨークのような活気を感じます。

Q9. CREA WEB読者にメッセージをぜひ!

 自分が今、できることをしましょう!

 それが自宅待機をすることでも、社会を助けるために寄付をすることでも、マスクを縫うことでも、友達に役立つ情報を共有することでも、なにかしら「役に立つことをしている」という気持ちは、自分を前向きにしてくれます。

※記事の内容は2020年4月30日(木)現在のもの。制度や現況の内容は一部であり、各自治体、エリアなどによって異なる場合があります。

黒部エリ(くろべ えり)

ライター、作家。東京都出身。大学卒業後、「アッシー」他の流行語を生み出すなど、ライターとして情報誌から広告まで幅広く活動した後、1994年よりNY在住。ファッション、ビューティー、アートやレストラン、人物インタビューなどなど、旬な情報を発信し続けている。著書に『生にゅー! 生でリアルなニューヨーク通信』(文藝春秋)などがある。
https://erizo.exblog.jp/