■星野リゾート 界 阿蘇(後篇)

 国内のみならず海外に至るまで、さまざまなロケーションに魅力的な施設を展開する星野リゾート。その星野リゾートが、今、特に力を入れているのが「ウェルネス」です。

 この連載では、バラエティに富んだアクティビティ、そしてオーガニックな食事などが楽しめる、ヘルスコンシャスなステイを各地からご紹介します。

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別荘気分でこもりたい
露天風呂付きの離れ客室

 阿蘇くじゅう国立公園内、標高1,000メートルに位置する「星野リゾート 界 阿蘇」。冷え込みが増す秋、一帯はますます美しさを増す。

 そんなこの季節をたっぷりと楽しめるのが、「おこもり紅葉温泉」プランだ。

 その名のとおり、別荘感覚の客室に滞在し、紅葉まっさかりの露天風呂や秋の味覚に酔いしれる、疲れを癒したい女性にぴったりのプランだ。

 「おこもり」は、プライバシーが重視されてこそ成立するもの。

 その点、客室はわずか12室、すべてが離れという造りのこの旅館なら、隣室を気にせず、別荘感覚で滞在できる。

 部屋に案内されたら、まずは露天風呂!  森の息吹を感じながら、しばし、旅の疲れを癒して。淡い黄色に染まるミズナラや鮮やかなモミジ、傍らで聞こえる野鳥のさえずりが、森との一体感を感じさせてくれる。

 湯上りはリビングでコーヒーを。用意されているのは、数種類の水とコーヒー豆。

 阿蘇は「九州の水瓶」といわれるほど水が豊かな地域。コーヒーとの相性がいいとされる軟水を飲み比べながら、好みの組み合わせを見つけるのも楽しい。

 「おこもり紅葉温泉」で滞在するのは、「界」が得意とする、その土地ならではのしつらえを施した「ご当地部屋」。

 ここ界 阿蘇では、「カルデラの間」と題したご当地部屋を用意。人肌に近い温度と飴色の風合いが魅力的な小国杉のテーブルや、阿蘇の草木で染めたファブリック、溶岩でできた茶器など、阿蘇らしいアイテムで迎えてくれる。

2019.10.27(日)
文=芹澤和美
撮影=鈴木七絵