世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。
第191回は、大沢さつきさんが、あのクリスマス・ソングの来歴を知る旅に出ます。
さまざまなイベントが各地で開催
![世界中、300を超える言語に訳されて、歌い継がれている「きよしこの夜」。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/2/-/img_526d0284b4d3edab290b114170a67a6b110408.jpg)
今年2018年は、あの誰しもが口ずさめる「きよしこの夜」が最初に演奏されてから、なんと200年のアニバーサリー。 この300以上の言語に翻訳され歌われるクリスマス・ソングは、オーストリアの田舎で生まれた。
![いまどきのLEDふんだんのイルミネーションも華やかだけど、ヨーロッパの田舎のクリスマスも魅力的。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/2/-/img_722b7764fee806327467b6ac0d55f05d121025.jpg)
「きよしこの夜」の歌詞が書かれたのが、1816年。オーストリアのザルツブルク州の小さな街でのこと。そして、2年後のクリスマスの時期にメロディーがつけられて、歌い継がれるようになるのだが……
![クリスマス時期には、焼き菓子のスライスを毎日1枚ずつ食べて、クリスマスが到来するのを待つ。中にはバレンシアオレンジやクルミやアーモンドなどがたっぷり。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/4/-/img_24a613bb3188dad279057542ffbf70ea212304.jpg)
この歌が世界中で歌われるきっかけをつくったのが、チロルの旅商人一家だ。オーストリアからドイツへと国境を超え、そしてヨーロッパ各地からアメリカへと伝播。さらに世界へと広まった。
![クリスマス・マーケットもこの時期の楽しみ。クリスマス関連の小物がならぶお店を見て回るだけでウキウキしてくる不思議。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/1/-/img_c186b6377785d66272451eb44f09d54c271887.jpg)
そうしたあまり知られていない「きよしこの夜」の来歴を知る旅に出るのも、また面白い。
2018年の冬は200年を記念して、オーストリアのザルツブルク、チロル、オーバーエステライヒの各州で、さまざまなイベントが開催される。雪に包まれたアドヴェント(キリスト降誕を待ち望む期間)に、ほっこりできるオーストリアの田舎のクリスマスを味わうのもいいものだ。
![オーストリア北西部の3州で展開される「きよしこの夜」イベント。(C)SalzburgerLand Tourismus, Stille-Nacht-Landkarte](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/d/-/img_ed3151f2145ed27c92d80fdaf72ec32238943.jpg)
2018.09.04(火)
文・撮影=大沢さつき