ベルリン在住の料理家・あっこさんが提唱する、「スポンテニアス」な日々の料理。旬の食材を安く買って、冷蔵庫やストックにあるものと、気ままにインプロバイズ(即興で作る)! 超便利な常備食材と、季節の野菜を組み合わせたレシピをご紹介します。


とれたての夏野菜やハーブを
グリルや冷奴に便利なペーストに!

 こんにちは。ベルリン在住あっこです。

 夏も本格的になってきました。私はCSA(Community Supported Agriculture)というグループに入っています。これは自分の住んでいる地域の農家をサポートするグループで、もともとは70年代の日本で始まったシステムらしいです。

 私は72年、静岡生まれですが、そういえば幼い頃に母が「ヨシケイ」という野菜の配達を取っていたのを思い出します。毎週新鮮な野菜がランダムにレシピとともに届いていました。今思えばあれも一種のCSAだったのかも。

 私のCSAは21人のグループで、ベルリンから40分ほど電車で行ったオーガニックファームと契約し、一人毎月45ユーロ(5,800円くらい)を支払い、週に一度採れたての野菜をスタジオに届けてもらいます。

 届いた野菜は当番が人数分に仕分けし、各自スタジオに取りに行きます。野菜は農家がマーケットに卸し、自分達の食べる分を確保した後、余った分から配達されます。

 冬は野菜が採れないので配達は月に2回となり、内容もじゃがいもとかぼちゃばかりで、時々お茶や保存したジャムが入っている程度です。

 それ以外の季節でも、天気の影響や無農薬なので虫の害があったり、また新しいことを試してうまくいかなかったりで野菜が育たない可能性があるのですが、配達の量や野菜の種類に関わらず、私たちメンバーが毎月同額を払い続けることで農家の安定した収入源となり、その活動全体をサポートするというシステムになります。

 年に何回かは農家を訪れ、自然と動物に囲まれながら作業をお手伝いし、一緒にご飯を作って食べ、コミュニケーションをとります。地域の農家と契約することで、余計な配送コスト、CO2の排出が防げ、その朝採れた超フレッシュな野菜を直で届けてもらえます。

2018.08.13(月)
文・撮影・レシピ考案=あっこ