世界の誰もがその名を知る絶景まで
都心から1時間のドライブ
ケープタウンでは、都心に勤めながら、住まいは海と山に恵まれた郊外に構える人も多いのだそう。そんな暮らしがしてみたい!
ケープタウンは近代的で洗練された街だけれど、都心部から車で1時間も走れば、雄大な自然が息づくケープ半島にたどり着く。そこにいたるまでのドライブコースも絶景続きだ。
いつか見てみたかった喜望峰。かつて多くの探検家がここを航海した。
ケープ半島の有名スポットといえば、大西洋とインド洋が出会う喜望峰。アフリカ最南端と誤解されることもあるけれど、実際は最南西端。ここから約150キロ南東にあるアグラス岬が最南端だ。
喜望峰を一望するケープポイント。ケーブルカーもあるけれど、麓から20分ほどで歩いていくこともできる。
そんな位置的なことはさておき、そのダイナミックな景観には圧倒される。この地のかつての名前は「嵐の岬」。ポルトガル人の探険家バーソロミュー・ディアスによって発見された当時は海域が荒れていて座礁する船も多かったことから、そう呼ばれていたのだ。
その後、ポルトガル王が東方への航路発見に希望を抱いて「喜望峰」と改名したという。そんな大航海のロマンを感じるエピソードが、目の前の雄大な景色と重なる。
右手は大西洋、左手はインド洋。ダイナミックな風景に感動!
喜望峰を望む絶好のロケーションにあるのが、丘の上のケープポイント。かつて大海原を照らす灯台があった展望スペースまで上れば、片側に大西洋、片側にインド洋という貴重な絶景を眺めることができる。
ボルダーズビーチで見たペンギンのつがいにほっこり。
ケープ半島には、雄大な風景もあれば、心が和む風景もある。目の前をペンギンがヨチヨチと歩く姿が観られるのは、ボルダーズビーチ。
ペンギンは飼われているのではなく、すべて野生だ。ある時、1組のペンギンのつがいがこの地を気に入って暮らし始めたところ、次々と仲間が「いいね!」「いいね!」と棲みつき、今や約2000羽のペンギンがここに暮らしているのだという。
ビーチには野生ペンギンの群れが。旅行者はボードウォークから彼らを観察することができる。
地元の人たちは、ビーチは占領されるし、庭で糞をされるし、おまけに満月にブーブーと鳴かれてちょっと困っている。でも、「しょうがないなあ」と優しく見守りながら保護活動をしているのだそう。そんな話にも、ほっこり。
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- 文・撮影=芹澤和美
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