Magnificent View #1106
テンプルバー(アイルランド)
(C)Bryan Reinhart / Masterfile / amanaimages
ダブリンの中心部、リフィ川沿いに路地が入り組むテンプルバーエリアは、この国を代表するカルチャーの発信地。
今でこそ、パブやミニシアター、アート系ミュージアムがひしめくここは、かつて修道院が立ち並ぶエリアだった。16世紀、ヘンリー8世による宗教改革でそれらがすべて閉鎖された後、土地を引き継いだのがテンプル卿で、エリアは彼の名に由来している。
時を経て、18世紀末頃からしだいにスラム化してしまうが、1960年代に入り、バスターミナルをこのエリアに移転する再開発計画が持ち上がり、市は土地の買収を開始。一時的に建物を安く貸し出すと、芸術家たちが次々と集まり、一帯は自然と、文化の薫りが漂うエリアとなっていった。
結局、バスターミナル移転は住民の反対にあい頓挫、この地区は文化の中心地と位置づけられるように。
ご覧の建物は、エリアの中央にあるその名も「テンプルバー」という1840年創業の老舗パブ。店の前は、記念撮影をする人でいつも賑わっている。
文=芹澤和美
