取材する側を演じて気づいた“言葉の重み”と責任
――新聞記者役は初めてですよね。いかがでしたか?
普段は取材を受ける立場なので、質問してもらって自分の気持ちを答えることが多いのですが、今回新聞記者を演じてみて、取材する側の視点を初めて実感しました。
ドラマの中では、いただいた言葉に対して自分の感情が出てしまう場面もありますが、そういえば、記者の方は私情をあまり表に出さずに質問されているな、と気がつきました。
質問をする時には「読者がどう受け取るだろうか」とか、「読者が聞きたいと思っていることは何だろうか」といったことまで考えて、私たちに問いかけてくださっているのだとわかりました。これから自分が取材を受ける時には、「どんな思いでこの質問を考えてきてくださったんだろう」と、今まで以上に想像するようになる気がします。
……なんて、こんなことを言ってしまった自分に、少しドキドキしています(笑)。もちろん今までも真剣に答えてきたつもりですが、これからはより丁寧に向き合っていきたいです。
――記者を演じるためにご苦労されたことはありますか。
最初に、役作りの参考にと、大量の資料をご用意いただきました。新聞社の仕組みや記者クラブのことなど、かなり細かい資料で、あれだけの資料をいただいたのは初めてでした。読み込むのに苦労しましたが、あの資料のおかげで十分な役作りができました。
――ドラマの見どころを教えてください。
最初は私が演じた菊乃の目線で物語が展開していきますが、回が進むにつれて「自分だったらどうするだろう」と、いろいろな立場から考えられる内容になっています。
このドラマには、はっきりした答えがありません。ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかも、人によって感じ方が違うはずですが、見た人それぞれが何かを考え、心に引っかかるものを持ち帰ってくださったら、菊乃を演じた私にとってもうれしいです。ぜひ最後まで観ていただけたらと思います。
松本若菜(まつもと・わかな)
1984年生まれ、鳥取県出身。2007年、俳優デビュー。おもな出演作に、映画『コーヒーが冷めないうちに』『愚行録』『はたらく細胞』『室町無頼』、ドラマ『やんごとなき一族』『西園寺さんは家事をしない』など。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』『どうする家康』などにも出演。
プレミアムドラマ「対決」
ある医大が入試の採点過程で女子の点数を意図的に下げている。衝撃的な「噂」を耳にした新聞記者の檜葉菊乃(松本若菜)は、独自の調査を始め、医大の理事である神林晴海(鈴木保奈美)に目をつける。巧みに追及をかわす神林だが、突破口はそこしかないと考え、檜葉は粘り強く核心へと迫っていく。男性優位の社会で、無数の理不尽に直面してきた二人。それぞれの信念がぶつかり合い、敵対せざるをえない彼女たちの闘いの行方は、予想もしない展開を迎える――。
2026年4月5日(日)スタート[BSプレミアム4K][BS]
毎週日曜 夜10時~10時45分(全5回)
原作:月村了衛 脚本:渡邉真子 演出:池田千尋 小菅規照
出演:松本若菜 豊嶋花 大倉孝二 大原櫻子 山中崇 前野朋哉 濱尾ノリタカ
/石坂浩二・渡辺いっけい 高畑淳子 鈴木保奈美 ほか
