夢だった“仮面ライダー”になるための努力
――2度目の「ジュノンボーイ・コンテスト」ではBEST30に選出されたものの、最終的には落選してしまいます。
「人生一度きり」と思って挑んだオーディションに落ちたことで、「もう芸能の道は諦めよう」と気持ちを切り替え、大学では普通の学生生活を送るつもりでした。でも大学3年生のとき、コロナ禍で大学生活が一変。力を入れていた社交ダンス部の活動もできなくなってしまったんです。
就職活動を考える段階になったとき、「このままダンスを仕事にするのか?」「好きな美容やコスメの業界に進むのか?」いろいろな可能性を考えるうちに、「自分が一生続けたいのは、“仮面ライダー”を演じることができる俳優だ」という答えに行き着きました。
――とはいえ、若手俳優の登竜門である“仮面ライダー”のオーディションを受けることすら大変だと言われています。
年齢的にも挑戦できるチャンスが限られていたので、「次の“仮面ライダー”のオーディションに合格するために、今の自分に何ができるか?」と逆算して考えるようになりました。まずは事務所に所属しなければ始まらない――そう思い、残された時間の中でSNSに写真を投稿したり、アクションを習ったり、とにかくできることを全部やりました。
そのうえで、スカウトしてくださった事務所の方々に「“仮面ライダー”のオーディションを受けられますか?」と相談して回ったんです。すると、どの事務所でも“オーディションに出せる人数が決まっている”という現実を知りました。そんな中で出会ったのがLDHさんでした。縁あって所属が決まり、LDH所属として“仮面ライダー”のオーディションに挑戦することができました。
――そして、21年9月から放送された「仮面ライダーリバイス」で、主人公・五十嵐一輝役に大抜擢されます。作品に取り組んだ1年間で、学んだことは?
本当に、すべてのことを教えてもらった現場でした。そして、今思い返すと、準備期間を含めて、1年半ぐらい同じ役をずっとやらせてもらったことは大きかったです。1つの役をしっかり突き詰められることができる環境は、今となってはかなり特別なことだからです。それができた経験から、その後の役との向き合い方も変わったと思いますし、今の僕があるのも、すべて「リバイス」のおかげだといえます。







