「まだ観たことのないものがあるはず」

『私立探偵』の日本劇場公開は現時点で未定。しかし、マンユーは「新鮮で心に残る、観たことのない映画」を目指したことを強調し、日本の観客にも広く観られてほしいと語る。

マンユー 映画を撮る以上、私たちは「なぜ新しい映画を世に送り出すのか?」を考える必要があります。そこには、「まだ観たことのないものがあるはず」という期待がある。この作品は商業映画の推理スリラーですが、表面的なジャンルやストーリー以上にさまざまな要素を細部まで詰め込み、かつてない作品にしたいと思いました。ルイス・クーも、まさにその点を気に入ってくれたそうです。

 ちなみに現在、リーとマンユーはそれぞれの新作プロジェクトを複数進行中。ふたりは台湾映画界とも深い関係を築いており、香港だけでなく台湾での新作も控えている。マンユーは日本の推理小説を原作に、舞台を台湾へと置き換えたミステリー映画の企画が始動。リーは中国の小説に基づく新作のほか、中国で起きた事件をモデルとした「女性囚人の愛を描く」オリジナル脚本の新作映画を、どちらも台湾で撮影する計画だという。