多種多彩の具材。それに加えてスープ、カレーなど味わい方も様々!

 様々な具が楽しめるヨントウフ。さらに、味わい方もバラエティに富んでいます。まず定番は、スープでいただくヨントウフ。

チキンスープに入れて提供。別添えになっているチリソースはスープに加えるのではなく、具にちょっとずつ付けながら食べる。

 心も体もほっこり温まるスープのヨントウフは、ご飯のおかずとして食べます。次にスープ無しで、そのまま食べるヨントウフがこちら。

そのままでもいいし、チリソースをつけてもいい。ビールがすすむ味。(写真提供:Mayukoさん)

 スープ無しは、一度素揚げした具、たとえば茄子やフィッシュボールなどが多いです。外側はカリッとした食感、中はジューシーな餡。ビールのおつまみにしてもよし、ご飯にも合います。

 ちなみに、スープにするか、そのままで食べるかは、お店次第。どんな味付けで提供されるか、楽しみにして待ちましょう。

 ご当地ヨントウフもあります。クアラルンプールの中心地から車で20分ほどの場所にあるアンパン地区。ここは知る人ぞ知る中国系屋台の激戦区で、「アンパン・ヨントウフ」はここの名物。何を隠そう、私がヨントウフにハマったのはここの味です。

さらっとした甘辛の醤油タレがかかった「アンパン・ヨントウフ」。これもまたビールと白いご飯によく合う。当時60歳の母も気に入ってくれた。

 さらにご当地系といえば、マレー半島東海岸のトレンガヌ州のヨントウフもおもしろい。ヨントウフといえば中国系の料理ですが、これはマレー系の民族がアレンジしたもの。同じ名前でもいろんな味があるのが、ザ・マレーシア!

トレンガヌ州でしか出会えない希少なヨントウフ。甘めの餡がかかっていて、具のひとつとして空芯菜も入っている。(写真提供:イズルさん)

 さて、ここまではご飯と一緒に食べるヨントウフ。いわゆる、おかずです。次に紹介するのは、麺の具として食べるバージョン。まだまだあります、ヨントウフ! 奥が深い!

2015.12.11(金)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦菜穂子