いざ、標高3143mのファンシーパン山へ!
サパを代表する観光名所、ファンシーパン山は標高3143m。とはいえ、ロープウェーを利用すれば山頂駅付近までアクセスできるため、標高から受ける印象ほど敷居は高くない。2016年のロープウェー開業以前は、数日かけて登山する必要があったというから、ずいぶん気軽に訪れられるようになった。
山頂を訪れるためには、3種類のケーブルカーを乗り継ぐ。最初の駅は、サパの中心街にある聖ロザリオ教会横にあり、アクセスも簡単だ。駅構内は、観光客に向けてなのか、ファンシーに飾り立てられていた。
山岳鉄道から乗り継ぎ、2つめのケーブルカーを降りると、標高約2000mの世界へ。霧の中に浮かぶ山脈のシルエットに囲まれた幻想的な風景に包まれる。気温はグっと下がり、雨も降りやすいので夏でも上着が必須だ。私はアークテリクスの“ベータジャケット”に助けられた。
標高2000mを超えた地点から、寺院や大仏などが見え始める。
日本の山岳信仰のように、山の上に神様がいると考える文化なのかと思って、ガイドさんに聞いた。「伝統的な宗教施設というより、観光客を呼び込むためために近年作ったもの。巨大な建造物や仏教的なモチーフを使ったものを作り、経済力や国の力を見せるという発想は、ベトナム・中国にはよく見られる」とのこと。
しかし、霧が晴れたタイミングで一瞬だけ顔を出すので、見えるかどうかは運次第。私たちは、大仏を見るべく霧がかった景色を前に粘っていたところ、20分ほど待ってやっと確認することができた。最近できたものと聞いていても、霧の中に寺院や大仏が浮かぶ景色は神秘的に見えた。
道中には“アジア一標高が高いスターバックス”
この2つめのケーブルカーを降りた標高約2000mのエリアには、“アジアで最も標高が高い位置にあるスターバックス”がある。メニューはベトナム国内共通のものだ。ベトナム限定ドリンクは、ココナッツコーヒーのようなドリンクや、塩・キャラメルなどを組み合わせたものなど。ベースはベトナムコーヒーらしい、濃厚で甘みの強い、少し重たい味。かなり甘いので、カロリーも高そうな印象だ。地元文化やベトナムらしい味を「グローバルな観光商品」として再構成していた。
私たち取材チームは、このスターバックスで、ベトナム限定のベアリスタを購入。アオザイなど、ベトナムの民族衣装を着たものなどがあり、旅のお土産にもぴったりだ。
スターバックスを背に、最後のケーブルカーで標高3100m超の山頂へ。山の天気は非常に変わりやすく、山頂に着いたところで突然雨が降り出したりもした。
頂上に辿り着くと目に入ったのは、国旗掲揚の儀式。壮大な音楽が流れる中でベトナム国旗が掲げられ、制服姿の係員が敬礼を見せる。ベトナムの国旗が山頂に掲げられる光景は、ここが単なる観光名所ではなく、国の象徴としての意味も持つ場所であることを感じさせた。
頂上には、カフェが複数あるものの、2000m地点のエリアのほうが、多くの商業施設や大きな建造物で賑わっていた印象だ。
文=CREA編集部
