自分用に作ったジュエリーが目に留まり…
近田 最初は、あくまでも自分用だったのね。
安野 それを着けて仕事先に行ってたりしたら、モデルさんや俳優さんの目に留まり、「どこで売ってるんですか? 私もそれ、欲しいんですけど」って。
近田 彼女たちのアンテナに引っかかるものがあったのね。
安野 そうこうするうちに、うちでアシスタントをやってた子が、ドラマのスタイリングをやるんで、そこで、安野さんのジュエリーを着けましょうって言ってくれた。ブランド名を付けておけば、最後にクレジットが表示されるから、せっかくだから何か考えましょうよってことで、命名したのがCASUCAだったんです。
近田 その時は、ブランドの実体はなかったわけだ。
安野 ええ。シンプルながらキラキラと輝くそのアクセサリーが、映像ではとても印象に残ったらしく、CASUCAというブランド名の検索数が一気に増えたんです。最初に世に出るきっかけになったのは、ドラマ「ホタルノヒカリ」で綾瀬はるかさんが着けてくださって……。
近田 テレビって、やっぱり影響力が強いんだね。
安野 ほかにも大勢の女優さんが着けてくださいました。それも、私がスタイリングをしたわけではなく、偶然に。「CASUCA」は名前の通り、本当に"微か"なジュエリーなんですが、多くの方に育てていただきました。
近田 ジュエリーのみならず、2016年からは、ランジェリーのブランド「AROMATIQUE|CASUCA」、その後は「CASUCA HADA」を展開するよね。
安野 それもまた、ジュエリーと同様、必要に迫られてみたいなところがあったんですよ。スタイリストとしての仕事の際、私がいろいろなことを考えて衣装を組み合わせても、レースの飾りの付いた下着なんかを着てこられちゃうと、それだけで表に響いてスタイリングが台無しになっちゃうケースが多くって。
近田 なるほど。そこで築き上げた世界観が崩されちゃうんだ。
安野 だから、シンプルで美しい下着は私が作らなくちゃいけないなって。それで、下着のブランドを始めました。
