大人の感性を豊かに満たす列車の旅、九州に息づく伝統と革新の美意識を楽しむ
九州7県に秘められた「綺羅星」のごとき体験へといざなうクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」。そのおもてなしの原点となった街があります。それが日本屈指の温泉地・由布院。
「ななつ星 in 九州」では当初より、この地を牽引してきた「御三家」と称されるラグジュアリー旅館への滞在をコースに組み込んできました。さらに運行開始前には、初代クルーたちがこの御三家で接遇の心を学んだといいます。
その一軒が「山荘 無量塔(むらた)」。古民家に大胆なモダンデザインを融合させ、優雅な高揚感と深い安らぎを同時に生み出す宿です。
そのおもてなしの根底にあるのが、先代より受け継がれる「常にクオリティを上げ続ける」という哲学。
掃除の所作から心の配り方まで、この名旅館で学んだ初代クルーの精神は、その後の歴代クルーたちへと継承され、今や「ななつ星 in 九州」独自のスタイルへと昇華、乗客を魅了しているのです。
さて、2026年秋冬の旅。有田焼や薩摩焼をはじめとした九州各地の素晴らしい「作り手」に出会う3泊4日コースでは由布院にも立ち寄り、ゲストは「御三家」のいずれかに1泊。この地が誇る贅沢を存分に堪能できます。
また、3泊4日コースには、新たなサプライズも用意されます。それが車内でのラストディナー。美食家たち垂涎の名店「Senti. U(センティウ)」が登場するのです。
東京をはじめ、各地の人気店で研鑽を積んだ内田康彦シェフが、鹿児島・大隅半島ののどかな街に開いた1日2組限定の特別なレストラン。使用する食材のなんと9割が地元産です。
自家農園のハーブ、地域の生産者が丹精こめた在来種の野菜や柑橘。さらに錦江湾と太平洋、2つの海から届く魚介も加わり、凜としたたたずまいの一皿に表現される澄みわたった味わいは、イタリアンという枠をはるかに超えています。
イタリア語の「Senti(感じる)」に自らのイニシャル「U」を重ねた店名のとおり、シェフの美意識を心のままに感じ取りながら、極上のひとときを……。
鉄道すら走らぬ土地で育まれた名店の美味を、去りゆく車窓とともに味わう……。「ななつ星 in 九州」だからこそ実現できる唯一無二の美食体験です。
CREA Traveller 2026年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
