今年の夏も、各地で行なわれる花火大会。スマホのカメラは手軽で良いけど、「もっと美しい写真を撮りたい!」。そんな時にはやっぱりデジタル一眼レフカメラ。「なんだか難しそう」と尻込みする必要はありません。今は女性でも取り扱いが簡単で高性能のカメラが発売されています。

 そこで、花火撮影歴44年のプロカメラマンに、花火撮影の基本を教えていただきました。準備が出来たら、あとは経験を積み重ねるだけ。さあ、デジタル一眼レフカメラを持って花火大会へ!

花火撮影の基本

 花火撮影には、三脚、カメラ、広角ズームレンズ、リモートスイッチ(レリーズ)が必要となります。基本設定をしてみましょう。

左からキヤノンEOS Kiss X7とキヤノン純正レンズのEF-S10-22mm F3.5-4.5 USM、EF-S17-55mm F2.8 IS USM、EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM

 今回使用するカメラは、キヤノンのEOS Kiss X7。世界最小・最軽量を謳い文句に売り出されただけあって、本体(レンズ、アクセサリー等をのぞく)重量が370グラムと、女性でも片手で取り回しができる軽さを実現しています。初心者でもシーンに合わせた撮影の設定ができる「かんたん撮影」や、大きな画像をみながら写真や動画の撮影ができる「ライブビュー機能」を備えていますので、普段使いにも重宝します。また、ボディの色も白と黒があり、女性を意識したデザインとなっています。

 使用するレンズの特徴は次の通りです。

EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM  大きな花火が上がる花火大会では超広角ズームが必要となります。
EF-S17-55mm F2.8 IS USM  花火を少し遠くから撮影するには標準ズームレンズが便利です。一般的な撮影にも向いています。
EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM 遠くから花火を撮影するには望遠ズームレンズが便利です。遠くのものも大きく写せます。

片手でも持てるほど軽量で、持ち運びにも場所をとりません。

撮影の準備

 今回は、基礎編として単発で打ち上がる花火を撮影する方法をお教えしましょう。

 レンズの設定をMF(マニュアルフォーカス)に切り替えます。

 レンズをMFに切り替えた後、距離目盛のLマークの縦線と距離指標が合う無限遠(∞)に合わせます。

 ボディのモードダイヤルの応用撮影ゾーンをM(マニュアル露出)にします。

 人差し指の下の電子ダイヤルを一番左側まで回転させてbulbに設定します。

 次に、親指の先にある「Av+/-」のボタンを押したまま人差し指でダイヤルを回転させてF値をF11に設定します。

 設定が出来たら液晶パネル、またはファインダー内で確認してみましょう。

 ボディの電源がONの状態で、片手でISOボタンを押したままで、人差し指の下の電子ダイヤルを回しISO100に設定します。

 設定が出来たら液晶パネル、またはファインダー内で確認してみましょう。

 側面を開けてリモートスイッチを取り付けます(一般には、「レリーズ」ともいいます)。

 リモートスイッチの先を親指で押すとシャッターが開き、親指を離すとシャッターが閉じます。

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2014.07.02(水)