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これを文藝春秋が出すのか。おどろいた。直木賞が欲しくて仕方がない作家と、その作家に心酔する編集者。直木賞についてここまで赤裸々に書いた作品は史上初なのでは。自分が好きな小説もこんな風に、作家や編集者が心血を注いで創り出したものだと思うと胸が熱くなる。
くまざわ書店四条烏丸店 山中津加紗さん
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あの一文はカインと千紘に送られた言葉なのかと錯覚するような結末に鳥肌がたち、何度も読み返してしまいました。私が今まで読んだ作品も含めて、1作品ごとの重さ大切さを改めて意識させてくれた1冊でした。
うさぎや宇都宮テクノ店 太田貴美子さん
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これは出版業界に携わる人はもちろん、本を読む人にはぜひとも読んでほしい作品です。あまりに生々しく激しい作家と編集者の、というか“人間”のリアルが描かれていて震えました。
紀伊國屋書店札幌本店 関咲蘭さん
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2人の情熱に圧倒され、のめり込み方にハラハラしながら直木賞の行方が気になりあっという間に読んでしまいました。編集者の仕事の様子や賞の選考の仕方なども興味深かったです。1冊の本を作り出すことは本当に凄い事だなと改めて感じました。
紀伊國屋書店久留米店 富田智佳子さん
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自分が信じたものへの執着と狂気、そして矜持をみせつけられました。何かへ執着することの尊さと恐さをいろんな角度で見ていて、見ているうちに襲いかかってきそうな気迫を感じる一冊でした。
直木賞にこだわるひとりの作家の物語と思いきや、本当に執着していたのは……というストーリー展開も良い意味で裏切ってくれて良かったです。
Lounge B books 桐谷明宗さん
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0から1を生み出す作家と、1を100にも200にも磨きあげる編集者。極限まで研ぎ澄まされた感性と技術で、1冊の本を作るために、売るために、一切の妥協を許さない気迫と覚悟に鬼気迫るものを感じた。
賞がほしい、その欲望を隠すことなくさらけだして全力で突き進む天羽カインが眩しかった。
くまざわ書店西新井店 塩里依子さん


PRIZE―プライズ―
定価 2,200円(税込)
文藝春秋
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2025.05.27(火)