台湾映画はホッとする
最後に台湾映画の魅力について、尋ねられると、
相田「台湾映画は、何が台湾なのかってことをちゃんと味わわせてくれます。つねにそんな親近感をもって観られるのが台湾映画であり、また台湾なのかなと思います。それは抑圧的なものがなく、ルールを押し付けてこないからですね。台湾映画を観て勝手にホッとするっていうのは、真実なんじゃないかなっていう気はしますね」

マー「今のお話も私もとても同感です。確かにとてもホッとするところがあると思います。今の台湾で映画を撮ってる人たちは、例えばホウ・シャオシェンやエドワード・ヤンといった人たちとはまた違う映画の作り方をしていると思うんですけれど、でもそこにはやっぱり、通じる魂がある。人間性、愛情、そういうものを描いていて、それは非常に温かいものであるけれど、同時にとても強いものでもあるのです」

2025.05.26(月)
文=週刊文春CINEMAオンライン編集部