街はずれのかわいい喫茶店でパフェタイム
「テルツォテンポ」は、OMO7高知から徒歩10分圏内にある喫茶店。店主の佐野 寛さんは東京生まれの東京育ちですが、「移住というより、一度は東京じゃないところに住んでみたいという軽い気持ちで、2007年に妻の故郷である高知に来たんです。雇われるのではなく自分で仕事をつくってみたいという思いもあって」と、佐野さん。
もともとは米屋だったという物件が空くことになり、2009年に今のお店を開いたのだそう。内装はほとんど変えておらず、木とアイアンの家具が初めからそこにあるかのようになじんでいて、今風の“古民家カフェ”というよりは、やはり“喫茶店”という呼び名がしっくりくる空間です。


メニューはいずれも高知の素材、生産者をはじめとする人との縁から生まれたもので、この時季のいちばん人気は「いちごパフェ」。ミネラル感あふれる高知の美味しいいちごをメインに、高知の斉藤牧場の牛乳を使用した自家製アイスクリーム、数種類の焼き菓子を重ね入れ、最後のひと口までおいしく味の変化を楽しめます。
夏季(6月~10月末ごろ)の名物はかき氷。「お客さんの半分くらいは、かき氷屋さんだと思っているかも」と佐野さんが言うほどの人気ぶりで、ふわっと口溶けの良い氷と季節の素材でつくる自家製シロップのおいしさに定評があります。


最後に、佐野さんに高知の魅力を聞いてみました。「人との距離が近く、壁がないことですね。お客さんが仕事仲間になったり、その逆もしょっちゅう。うちで扱う食材やコーヒー、物販も、みな『縁』のあるものばかりです。
住み始めたころは『ダメだったら東京に帰ればいい』と思っていましたが、いまは全然。人とのつながりのなかで、いろいろなことを吸収したいし、この地にちゃんと恩返ししたいと思っています」。


テルツォテンポ
所在地 高知市桜井町2-5-30
電話番号 080-6559-2013
営業時間 13:00~17:00
定休日 不定休
Instagram @terzo_tempo
2025.04.10(木)
文・写真=伊藤由起
写真協力=OMO