この記事の連載

街に出かけよう! まずはご近所の酒屋さんから

 高知市は、いまもチェーン店より個人経営の個性的なお店が多いところ。坂本龍馬のような「誰かに合わせるより自分でやってみる」といった個人主義や自由さが、受け継がれているのかもしれません。

 まず訪れたのが、ホテルの目と鼻の先にある「安岡酒店BLUES」。創業109年の老舗で、現在のご主人・安岡 博さんは3代目。OMO7高知で提供している部屋飲みセット「酔っちょれセット」の日本酒をセレクトしているのも安岡さんです。店内に所狭しと並ぶのは高知の地酒のみ、全20蔵。ほとんどが数量限定の酒だそう。

 高知の酒の特徴を安岡さんに聞いたところ、「基本はキリッとした辛口で、喉越しはしっかり、後味はさっぱり。カツオのたたきのような味の強い肴との相性もよく、長時間かけて飲むことにも適した酒です。高知の“おきゃく(宴会)”文化に沿って、自然とそういう方向に発展したのでしょう」とのこと。

 突き抜けた個性というよりも、料理と語らいの場で光るバランスのよさが高知の地酒らしさと言えるのかも。とはいえ、蔵によってさまざまな個性があるので、どういう味が好きか、どういう料理、どういうシーンで飲みたいか、臆せず相談してみてください。

 その時季ならではのおすすめを聞くのも一案。日本酒はどちらかと言うと苦手という人や、アルコールに弱い人にも飲みやすいタイプを提案してくれます。

安岡酒店BLUES

所在地 高知市九反田8-6
電話番号 088-882-2286
営業時間 9:00~20:00
定休日 日曜
https://www.yasuoka-sake.com/

2025.04.10(木)
文・写真=伊藤由起
写真協力=OMO