カゴの中身は果たして…?
カニカゴのセットは簡単。カゴに括りつけられた餌袋にイワシを入れ、カゴが流されないように、こぶしサイズの石を入れて川に投入するだけだ。


カゴの側面に切れ込みがあり、そこからカニが入る仕組み。一度カゴの中へ入るとカニは自力で出ることができない。

2、3時間のスパンで中身を確認し、移動してを繰り返す。モクズガニが一匹でも入ていれば、その場所を重点的に狙うという戦法に決めた。
20mおきにカゴを3つセットしたところで、仕掛けて30分くらい経ったであろう一つ目のカゴがどうしても気になってきた。圧倒的フライングを承知で上げてみよう。はたしてカニはいるのだろうか……?

いなかった。さすがに早すぎたか……。しかし、辛抱して3時間待った後の引き上げでもモクズガニは姿を見せてくれなかった。根本的にエリアを外しているのだろうか?
だが、これまでの経験から一度のチャレンジで場所を見限るのは時期尚早と考え、朝までカゴを入れておくことにして現場を去った。初日は収穫ゼロ。幸先が不安なスタートとなった。
カゴの中に潜む黒い物体の正体は…?
翌朝、カゴを引き上げに河川敷まで向かった。
昨日問題なかった藪漕ぎもススキの葉に滴る朝露のせいで服がびしょびしょになってしまった。子供のころ学習したはずの自然のトラップを忘れていた。
肝心のカニカゴは流されることなく3つとも無事ロープで固定されていた。一晩置いたのだから一匹くらいは入っていて欲しいところ。一つ目のカゴを手繰り寄せてみると…。
2025.04.07(月)
文=ぬこまた釣査団(大西)